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お子さまの『お口がぽかん』とあいている?
はじめに
以前のブログで、お子さまの『お口がぽかん』とあいている、『口唇閉鎖不全』についてお話ししました。(こちら)
以前から1年半ほど経過していますので、今回から何回かにわたり、再度『口唇閉鎖不全』についてと、新たに『口呼吸』、『お子さまのいびき』、『お子さまの睡眠時無呼吸症候群』などについてお話ししたいと思います。
当院ではこれらの状態や疾患に対する治療を行っています。
むし歯と不正咬合(悪いかみ合わせ、歯並び)
現在当院では、横浜市内の数か所の保育園の園医を行っており、1年に約10回、保育園の検診を行っています。検診に行くと、むし歯の少なさを感じる一方で、不正咬合(悪いかみ合わせ、歯並び)のお子さまの方がむし歯よりも多いことを実感しています。また、お口がぽかんと開いている、『口唇閉鎖不全』が疑われる子も数多くいらっしゃいます。
お子さまの『お口がぽかん』とあいている(口唇閉鎖不全)
お子さまの口まわりの筋肉の健やかな発育は、ものを咬むことや、飲み込み、会話、顔貌、歯並びなどの機能や形態に大きな影響を及ぼします。そのため、適切な筋機能を獲得することは非常に重要です。
一方で、日常的にお口がぽかんと開いていると、顔つきに影響が出たり、歯並びが出っ歯になったりする可能性があることがわかっています。そして、日本人の子どもたちの30.7%が日常的にお口ぽかんになっているとの報告もあります。(こちら)
お口がぽかんと開いている状態は、口の周りの筋肉がゆるみ、正しく機能していないと考えられます。また、『お口ぽかん』は自然に治癒しないことがわかっています。
近年、この口の周りの筋力を測定する機器が発明されました。そして日本人における各年齢、性別ごとの標準値もわかり、『お口ぽかん』の子はこの筋力が低下していると考えられています。
↓↓口唇閉鎖力測定器 りっぷるくん↓↓ ※松風の許可を得て写真掲載
そのため、筋力獲得のためのトレーニングをご自宅で行うことで、『お口ぽかん』が改善する可能性があります。
しかし、『お口ぽかん』は、口の周りの筋力だけが原因とは限りません。たとえば、口呼吸や扁桃腺肥大、鼻炎、鼻づまりなどが関わっていることもあります。
お口を開けていないと、呼吸がしづらいから開けている、という可能性もあるのです。
そのため、画一的に筋力を上げる治療だけを行うのではなく、一人ひとりの問題点を抽出し、必要に応じて医科との医療連携を行います。
当院では、『お口ぽかん』や、『いびき』、『たべるときにクチャクチャ音がする』、『お子さまの睡眠時無呼吸症』などの治療を行っています。
『お口ぽかん』以外の項目については順次ブログでご紹介する予定です。