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【院長・副院長】第38回日本顎関節学会総会・学術大会に参加、発表を行いました。
2025年7月11～13日 日本顎関節学会総会・学術大会(東京)について
7月11日(金)～13日(日)に東京、一橋講堂にて、第38回一般社団法人日本顎関節学会総会・学術総会(大会長・日本大学松戸歯学部、小見山教授)が行われました。今回のテーマは、『顎関節の未来に向かって ～今、わかっていること、わかっていないこと～』というものでした。
国民や医療者が求めている顎関節の専門医について、デジタル技術の活用、顎関節症の外科治療、矯正治療と顎関節症の関わり、小児、思春期での顎関節の問題、長引く痛みに対しての治療、地域での大学などの専門機関との連携など、多岐に渡るシンポジウムが組まれ、まさに、今わかっている知見や研究報告、治療技術や、まだまだこれから解明が必要な部分、これから解決していかなくてはならない諸問題など、学会のテーマに即した非常に充実した内容が盛りだくさんでした。
個人的には睡眠歯科学のシンポジウムをとても楽しみにしていました。具体的な内容は、睡眠時の歯ぎしり、食いしばり、睡眠時無呼吸と顎関節症とのかかわり、睡眠の質が痛みに及ぼす影響、睡眠中の歯ぎしりのとらえ方、特に病的な歯ぎしりと生理的な歯ぎしりを区別して考えること、睡眠時無呼吸の最近の知見などです。当院でも歯ぎしり、睡眠時無呼吸、いびき、慢性的な痛みと睡眠などについて治療を行っていますが、この分野は日々アップデートされていて、常に知識のブラッシュアップが必要です。分野の最前線を走り続ける先生方のご講演を拝聴でき、とても刺激的で有意義な時間となりました。
また、顎関節症の外科治療について、咬筋のトリガーポイント注射やボトックス、関節腔洗浄など、その適応やエビデンスは日々の臨床に直結するため、外科シンポジウムも大変勉強になりました。
聴講した全てのテーマが日々の診療に関わるものであり、朝から晩まで学会場に缶詰めになって、知識を詰め込みました。これからの医院での治療に還元していきたいと思います。
院長のポスター発表(共同演者)について
当院院長が共同演者となっている長岡デンタルコミュニケーションズの永田和裕先生のご発表が行われました。睡眠時および覚醒時のブラキシズム(歯ぎしり、食いしばり)は、自覚的な評価だけでなく、筋電計などの客観的な評価が重要であることを示唆する貴重な報告でした。近年、開業医でも使いやすい日本発の筋電計の開発により、歯ぎしり、食いしばりなどが可視化できるようになってきています。
未解明な部分も多くありますが、歯の損傷や、顎顔面の疼痛、疲労など、多くの悪影響を与えると考えられている歯ぎしり、食いしばりの病態解明に期待を抱かずにはいられません。今後の研究もキャッチアップしていきたいと思います。
副院長のシンポジスト講演について
当院副院長が、シンポジウム9『明日からできる臨床歯科医と歯科衛生士で取り組む顎関節症の初期治療』にてシンポジストとして講演を行いました。昨年の第37回日本顎関節学会総会・学術大会(徳島)に続いてのシンポジスト講演となりました。
今回は、顎関節症の検査における、一般歯科医院で必要な知識と方法について講演を行いました。
顎関節症は似た症状を示す多くの疾患を鑑別するために、十分な知識と正確な検査が必要になります。開口域の計測方法や、顎関節雑音の触知など、顎関節症の診断を行ううえで、必須となる基本的な検査について、歯科医師と歯科衛生士での連携医療の実践法を交えながらお話ししました。
今回もたくさんの先生、歯科衛生士の方々にご参加いただき、身に余るほど光栄な機会でした。そして、ご参加頂いた方々にとって少しでも参考になることがあれば幸いです。また、当院での顎関節症治療を改めて整理するとても良い機会になりました。
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