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こどもの歯ぎしりはほおっておいて大丈夫?
普段、こどもの歯ぎしりについて質問を受けることが多くあります。
『歯ぎしりはほおっておいて大丈夫でしょうか?』
『歯がすりへってきている、かけてきているんですが大丈夫でしょうか?』などです。
ご質問を多く受けることももっともで、実は、大人よりもこどもの方が寝ているときの歯ぎしりが多いことがわかっています。
そこで今回はこどもの歯ぎしりについてお話ししたいと思います。
歯ぎしりとは
まず歯ぎしりは、食べる、飲み込む、発音する、などの下あごの機能的な運動とは異なった、非機能的な運動と考えられています。
歯ぎしりには、以下の2種類があります。
- 睡眠時:寝ているときに生じるもの
- 覚醒時:日中の活動時に生じるもの
今回は睡眠時の歯ぎしりについてお話ししたいと思います。
歯ぎしりというと、『ギリギリ』という音をイメージしますが、実はそれは歯ぎしりの中の一つの動きでしかなく、歯ぎしりの仕方には以下のような種類があります。
- くいしばり(強くかみしめること)
- 歯ぎしり(ギリギリと左右にこする音)
- タッピング(カチカチとぶつける音)
- ナッシング(キリキリとしたきしむ音)
- TCH(上下の歯が軽く当たっている状態)
おこさまはどのタイプでしょうか?
歯ぎしりの原因はよくわかっていない
現在まで様々な研究が行われていますが、歯ぎしりの原因はよくわかっていません。
以下のようなことが歯ぎしりと影響している可能性が報告されています。
- ストレス、不安傾向などの性格
- 睡眠の質(いびき、口呼吸など)
- かみ合わせ(特にこどもでは、乳歯の交換やおとなの歯の萌出、アゴの位置が不安定)
- 飲み薬
この中でもかみ合わせなどの局所的な要因よりは、脳(中枢)の活動が歯ぎしりの発現に大きく影響していると考えられています。
こどもの歯ぎしりの対応は?
こどもの歯ぎしりは、3歳頃に始まり、6歳頃をピークに減少することが多いとされています。
また、歯ぎしりは、日中のストレスの発散や、歯のかみ合わせの調整、アゴの位置の調整や、唾液の分泌の促進などといった生理的な側面も指摘されています。
一方で、歯ぎしりによって、歯が著しくすり減ったり、アゴやアゴの周囲の筋肉に痛みが出たりすることもあるため、なんらかの対応が必要になることもあります。
また、睡眠の質に問題がある場合もあります。
歯科的な対応
- マウスピースの作製
- いびき、口呼吸の治療
- 睡眠衛生指導
- 必要であれば歯の治療
一人ひとりに異なった対応が必要となりますので、お困りの方は、当院までご相談ください。