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副院長ブログ

顎関節症(がくかんせつしょう)の治療 ― 専門医による顎関節症治療 ―

当院では、日本顎関節学会認定、歯科顎関節症専門医による顎関節症治療を行っています。

(院長、副院長のプロフィールはこちら)

(日本顎関節学会認定、歯科顎関節症専門医一覧はこちら)

前回、顎関節症はどのような病気なのか、お話ししました。

(前回のブログ、『顎関節症とは』はこちら)

顎関節症で最も多い症状は①アゴの痛み、②アゴの音、③口が大きく開かないなどのアゴの動きの不具合です。

今回は、顎関節症の方に対して、どのような治療方法を行うかお話ししたいと思います。

病態の説明

顎関節症にはいくつかのタイプ(型)があり、人によって筋肉、骨、関節を作る軟らかい組織などの、どの部分に原因があるのかは異なります。

まず、患者さんのこれまでの症状の経過や、現在の症状や状態、エックス線検査や必要に応じてMRI検査などの画像検査を行うことで、どの部分に問題があるのか、どのタイプ(型)の顎関節症なのかを調べます。

そして現在の病態をご説明し、ご自身に理解していただきます。

 

 

生活習慣、習癖(クセ)の改善、是正

日常生活でのアゴに負担がかかるクセや習慣が、顎関節症の発症や症状の持続に関与している場合があり、そのクセや習慣の改善が必要になります。

例えば『フランスパンをよく食べる』などの硬い物の嗜好や、パソコンなどの長時間のデスクワークや家事などのときの集中する作業中のくいしばり、などが良く挙げられます。

 

理学療法

急性期で強い痛みが出ている場合は、安静が基本ですが、慢性期の場合は、マッサージや、アゴのストレッチなどにより関節の動きを良くしながら痛みを軽減させていくことが大切です。

症状や、顎関節症のタイプ(型)により行って頂くストレッチは異なります。

また、慢性期は痛い部分を温める(温罨法)なども効果的です。

 

アプライアンス療法

いわゆるマウスピースと呼ばれる装置を作製し、主に就寝中に使用して頂くことがあります。これにより、顎関節にかかる過剰な力を軽減することや、筋肉の緊張をゆるめることを期待します。

 

マニピュレーション

『今まで口を開けるときに音がしていたが、音が消えたと同時に口が大きく開かなくなった』のような場合、急性ロックといって関節の中で関節円板と呼ばれるクッションがひっかかり、アゴが動かなくなっていることがあります。

このような場合、歯科医師が手でアゴに力をかけることで関節円板のひっかかりが改善して、口が大きく開くようになることがあります。

 

まとめ

今回は顎関節症の基本的な治療方法についてお話ししました。

繰り返しますが、顎関節症には様々なタイプ(型)があるため、患者さん一人ひとりで病態が異なります。そのため、まずは病態をしっかり診断し、そのうえで適した治療法を選んでいくことが大切です。

(院長、副院長の顎関節症に関する著書はこちら)

 

 

 

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