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こどもの矯正治療(3歳~12歳)
【 埋まった歯(埋伏歯)を牽引した矯正治療症例 12歳・男性 】

Before

After
症例情報
主訴 | 犬歯が生えてこない |
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診断名 | 右側上顎犬歯 埋伏 右側上顎乳犬歯 晩期残存 |
年齢・性別 | 12歳・男児 |
治療期間・回数 | 2年10ヵ月・23回(治療開始前の相談・診察、検査、外科処置、外科処置後の消毒などの回数を含みます) |
治療方法 | 右側上顎乳犬歯 抜歯 右側上顎 埋伏犬歯 開窓・牽引(上アゴの骨の中に埋まっている犬歯を見つけ出し、矯正装置をつけて弱い力で牽引して適切な位置に誘導する) ワイヤーおよび固定式矯正装置による矯正治療 |
費用 | 56万1,650円(治療開始前の相談・診察、検査、外科処置、外科処置後の消毒などの回数を含みます) |
デメリット・注意点 | 埋伏歯の牽引治療は外科処置を伴います。 また、埋伏している歯が癒着(骨とくっついている場合)している場合は、移動させることができない場合があります。 ワイヤー矯正治療および固定式矯正装置による矯正治療は、口腔清掃のしにくさや、ブラケットやワイヤーによる審美性の障害、治療期間中の装置の脱離などの注意点があります。 当院では、治療時に毎回口腔清掃や口腔清掃指導、適宜フッ化物の塗布などを行い、むし歯や歯肉炎、歯周病の予防を行っています。また、可及的にセラミックブラケット(透明なブラケット)を使用することで、審美性への配慮をしています。 また、器具の脱離時は早急な対応(急患対応)を行っております。 |
治療詳細
治療開始前の状態です。
右上の永久歯の犬歯が生えておらず、乳歯(青矢印)が残ったままになっています。
エックス線写真検査、CT検査を行ったところ、右上犬歯は上あごの骨の中に埋まっている状態であることがわかりました。
また、埋まっている犬歯の深さや位置、方向から、矯正装置を装着することは可能であると判断しました。
ただし、に牽引(ひっぱること)を行っても、癒着といってアゴの骨と強くくっついている場合は、歯が動かない可能性があります。
治療は右上の乳歯の犬歯を抜歯して、埋まっている犬歯に矯正装置を装着し、本来の場所まで移動させました。
以下が治療後の状態です。青矢印が大人の歯の犬歯です。
適切な位置まで移動され、他の歯の流れに沿って並んでいます。
本来、犬歯だけではなく他の歯も含めて、もう少し歯の角度や傾斜を改善させる予定でしたが、
患者さんのご都合によりここまでで終了とさせていただきました。