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【院長ブログ】かみ合わせの違和感とは
はじめに
多くの方が、歯科治療を受けた直後に、かみ合わせの違和感を感じたことがあると思います。しかし、数日のうちに慣れたり、また、歯科医師に調整してもらう事で違和感が無くなったりすることを経験したことがあると思います。
かみ合わせの違和感は、口に入った異物や変化を知らせる警報の役割をしています。
しかし、異常がないと認識すると慣れてしまいます。そのため、義歯や矯正装置を入れることができるのです。
次に、治療が必要なかみ合わせの違和感についてお話しします。
かみ合わせの違和感の原因は?
かみ合わせの違和感は、「歯が痛くなったり腫れたり、また、歯が欠けた」等で経験する事があります。また、歯科医院で「新しく歯に詰め物や被せ物をした時」にも、現れることがあります。そして、顎関節症などの「顎関節の異常」でかみ合わせの違和感が現れることがあります。
かみ合わせの違和感の治療は?
歯科医師が、1.で述べた原因を突き止めて、その原因を取り除くことで、ほとんどの症状が改善します。即ち、「歯の痛みや腫れがある場合」は、う蝕や歯周病が原因の事が多く、それぞれに対する治療を行うことで改善します。
また、「詰め物や被せ物の不具合」があれば、治療を受けた歯科医師にその事を告げて、調整して貰う事で症状が消失します。
さらに、「顎関節症」が原因の場合は、顎関節や咀嚼筋に対する治療で改善します。
※顎関節症については、顎関節症のページをご参照下さい。
治りにくいかみ合わせの違和感とは?
以上の様に、かみ合わせの違和感は原因を見つけて、それを除去する事で改善しますが、「歯科医師が診察や検査をしても原因が見つからない場合や、様々な治療をしても改善しない場合」があります。
この時は、患者様はかなり辛い状態になり、一方で、歯科医師も困惑する事になります。
重症の方は、「繰り返し症状を考えてしまう、悪性の病気かと考えて不安が強まる、また、外出や人と会うのをやめてしまう」等になることもあります。
現在のところ、まだ、この状態の明確な原因がわかっていません。しかし、研究から脳の問題の可能性が高いと考えられています。
ここで言う脳の問題は、決して脳の怖い病気では無く、易しく言うと、「脳の感受性が高くなり、普段なら気がつかない程度の感覚が気になってしまう」状態と言えます。
そして、この感受性が高くなる原因には、「不安や憂うつ等の気分の問題やストレス、無意識の上下の歯の接触癖、また、治療を受けた歯科医師への不信感等」が関係していると考えられています。
従って、この場合は歯や顎の治療では症状は改善せず、不安や憂うつ感、ストレス等への対応や、不信感を和らげる対応、また、必要があれば薬による治療を行う事になります。
おわりに
当院では、こうした難治性のかみ合わせの違和感(※咬合違和感症候群、ファントムバイト症候群)に対して、専門的治療(自費カウンセリング)を行なっております。
関心のある方は、院長紹介のページをお読みになって下さい。
※アエラドット(朝日新聞デジタル)で、院長が咬合違和感症候群について詳しく解説していますので、合わせてお読み下さい。
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