ブログ ASSISTANT DOCTOR

カテゴリー:

副院長ブログ

小学校入学前のこどもの歯並びの治療について①

小学校入学前のこども(未就学児)の歯並びや矯正治療についてまとめました。

こどもの歯並びに関してお悩みや疑問がある保護者の方にとって、少しでも参考になればうれしいです。

実際の治療例も紹介していますのでこちらをご覧ください。

 

もくじ

1.こどもの歯が生えてくる時期と本数

2.どのような歯並びのとき治療した方が良いか

・前歯のでこぼこ

・開咬(オープンバイト)

・受け口(下顎前突)

・出っ歯(上顎前突)

・交叉咬合(クロスバイト)

3.まとめ

 

 

1.こどもの歯が生えてくる時期と歯の本数

一般的に、生まれたばかりのこどもには歯が生えていません。

生後6か月から9か月頃、下の前歯が生えてきます。

 

次に上の前歯が生えてきて、その後、上下の2番目の前歯が生えてきます。

だいたい1歳頃になると上下の前歯4本ずつが生えそろいます。(上下あわせて8本)

 

その後、奥歯や乳犬歯(前から3番目の歯)が生えてきて、上下あわせて16本の歯が生えそろうのが、だいたい1歳7か月頃です。

 

最後に、前から5番目の奥歯が生えてきます。そうすると上下あわせて20本の歯が生えそろいます。だいたい2歳半頃です。

 

このこどもの歯が生えてくる時期はあくまで日本人の平均なので、もっと時期が早かったり、遅かったりしてもあまり心配する必要はありません。

ただし、生まれたときから下の歯が生えていて、授乳時に乳頭を傷つけてお母さんが困っている場合などでは、歯科にご相談ください。

 

また、生まれつき歯の本数が少ないことや、2本の乳歯がくっついた歯(癒合歯)を認めることもしばしばあります。特に下の前歯に多く見られます。

この時期に歯の本数の異常があっても早急な治療が必要になることは少ないですが、心配な時は、かかりつけの歯科に相談しましょう。

 

2.どのような歯並びのとき治療した方が良いのか

こどもの歯並びの治療を行う目的には、健全な永久歯列(大人の歯の歯並び)の誘導や、アゴの骨や筋肉の正常な発育を促すことなどがあります。

それでは、どのような歯並びや、咬み合わせのときに、この時期から治療をした方が良いのでしょうか。

この時期のこどもの歯並びの異常の中で、保護者の方が最も気付きやすく、ご相談いただくことが多いのは、『前歯のでこぼこ(叢生)』です。

前歯のでこぼこは、歯のサイズとアゴの大きさのアンバランスにより起きます。

一般的に、乳歯の前歯のでこぼこは、アゴの骨の成長に伴って大人の歯が生えてくるときに治ることもあり、様子を見ることが多いです。

 

ただし、早期の改善が望ましい場合もあるため、治療の必要性を保護者の方が判断することは難しいかもしれません。ご心配な場合は、かかりつけの歯科に相談しましょう。

 

その他に、以下の①~④のような歯並び、咬み合わせでは、こどもの歯の時期に改善した方が良い場合があります。

これらは、永久歯列にも影響を及ぼす可能性や、アゴの骨、筋肉の発達に悪影響がある可能性があります。

 

①開咬(オープンバイト)・・・上下の奥歯を咬み合わせたときに、前歯が咬み合わず、すき間が空いている状態。

このような咬み合わせになる原因として、生まれつきの歯並びや骨格が原因の場合や、鼻炎、扁桃腺肥大、蓄膿症などによる口呼吸が関係している場合、食べものや飲みものを飲み込むときや、おしゃべりをするときに舌を前方に出すクセ、指しゃぶりなどが影響している場合があります。

指しゃぶりは、3歳ごろまでに減少していくことが多いと言われています。

そのため、3歳以降に頻繁な指しゃぶりがある場合は、積極的な対応が必要になる場合もあります。

しかし、指しゃぶりは不安や緊張を改善する効果があり、こどもの生理的な動作と考えられているため、無理にやめさせることは心理的負担につながる可能性があり、慎重な対応が必要になります。

お悩みの方は、かかりつけの歯科にご相談下さい。

 

②受け口(下顎前突)・・・上下の奥歯を咬み合わせたときに、下の前歯が上の前歯よりも前に出てきてしまう状態。

歯の生え方や傾きに問題がある場合と、下アゴの成長が強い場合、上アゴの成長が弱い場合、これらが組み合わさっている場合などがあります。

 

③出っ歯(上顎前突)・・・上下の奥歯を咬み合わせたときに、上の前歯が突出した状態。

上の前歯の傾きが強く、前に出てしまっている場合や、上アゴの成長が強い場合、下アゴの成長が弱い場合、これらが組み合わさっている場合などがあります。

開咬と同じように指しゃぶりなどのクセが影響している場合もあります。

④クロスバイト(交叉咬合)・・・上下の奥歯を咬み合わせたときに、アゴが左右にずれている状態。(上の歯の真ん中と下の歯の真ん中が合わず、右、もしくは左にずれている状態。)

頬杖などのクセが影響している場合もあります。

 

まとめ

かみ合わせの状態は一人ひとり異なり、同じ咬み合わせの人は二人といません。

 

また、言うまでもなくこどもの身体的、精神的な発達や性格も一人ひとり異なります。

 

そのため、咬み合わせの状態や年齢だけで一律に対応するのではなく、こどもの成長や個性に応じて、適切な治療開始時期や方法は異なると考えています。

 

お子様が今回ご紹介した歯並び、咬み合わせの状態だからといって一概に早期の治療を開始した方が良いとは限らず、一人ひとりで対応は異なることをご承知おきください。

 

次回はこどもの矯正治療の具体的な治療方法について、ご紹介したいと思います。

 

※悪いかみ合わせの状態についてはこちら(日本矯正歯科学会HP)により詳細が記載されていますので、

ご参照ください。

ページトップへ