小児歯科 PEDIATRIC DENTISTRY

小児歯科について

子どもの口の中は成長と共に日々変化していきます。そのため、成長・発育段階に応じた適切な対応が必要です。

当院では、むし歯の予防や治療、歯肉炎(歯茎の炎症)、歯ならびの異常、歯の本数の異常(先天欠損、埋伏歯や過剰歯)、外傷(ケガ)、舌小帯や上唇小帯などの粘膜異常、口臭、全身のご病気や障害がある子どもの治療などを通して、健やかなお口の成長のお手伝いができるよう、日々取り組んでいます。

子どもの虫歯の特徴

子どもの虫歯は『予防』が大切です

乳歯(子どもの歯)は永久歯(おとなの歯)に比べてやわらかく未発達です。そのため、永久歯よりも虫歯になりやすく、一度虫歯になってしまうと進行が速いことが特徴です。

したがって、子どもの虫歯は『治療』ではなく、『定期的な検診と予防』により虫歯を発生させないことが大切です。

子どもが虫歯になりやすい場所

お子さんの虫歯を防ぐためには、年齢ごとに虫歯になりやすい箇所を事前に学んでおくことが大切です。

  • 1~2歳

    上顎の前歯

  • 2~3歳

    奥歯の噛み合わせの溝

  • 4歳頃

    奥歯と奥歯のすき間

  • 6歳前後

    生えたばかりの奥歯の溝

子どもが虫歯にならないために
できること

  • フッ化物をうまく活用する

    フッ化物は、①歯を硬くする、②一度溶け始めたところでも再石灰化させる、③細菌が酸を作り出すことを抑制する、などの働きがあり、虫歯の予防にとても有効です。
    年齢に応じた利用方法やフッ化物濃度が設定されており、それを守って使用することで、虫歯の予防を適切に行うことができます。

  • 規則正しい食生活を心がける

    離乳期を過ぎると食べられるものの種類が増え、間食(おやつ)にお菓子や甘い飲み物を摂る機会が増えがちです。おやつに何を食べるのか、1日何回おやつを食べるのか、どれぐらいの時間をかけて食べるのかが虫歯予防に重要です。

  • 正しい歯磨きを行う

    予防の基本となるのは、毎日の正しい方法の歯磨きです。しっかりと歯を磨くのは、大人でもなかなか大変です。子ども任せにするのはリスクが高いと言えます。そのため、小学生の頃は出来るだけ仕上げ磨きをお願いしています。

年齢別の虫歯予防

0~2歳の虫歯予防

虫歯のチェック

生まれたばかりの赤ちゃんのお口には虫歯菌が存在していませんが、親御さんの唾液を通して、お子様のお口の中に虫歯菌が移ります。そのため、虫歯菌がお子様に感染する時期をできるだけ遅くすることが大切です。
また、甘いものの摂り方、適切な歯磨きの仕方や歯科でのフッ化物歯面塗布などが、この時期のむし歯予防に重要です。

3~5歳の虫歯予防

歯科医院では、虫歯ができていないかチェックするだけでなく、電動ブラシでの歯面研磨、フッ化物歯面塗布、シーラントなどの虫歯予防を行います。
また、お子様自身での歯磨きができるように成長段階に応じて練習をします。この時期は親御さんの仕上げ磨きが必須なので、適切な方法で行えるよう練習します。

6~11歳の虫歯予防

6歳前後になると、前歯が永久歯に生え変わったり、新たに6歳臼歯とよばれる永久歯の奥歯が生えてきます。その後、他の永久歯も順番に生え変わり、乳歯と永久歯が入り混じって存在する混合歯列期と呼ぼれる時期になります。お子様自身による歯磨きと、親御さんの仕上げ磨きが必要な時期なので、一人ひとりのお口の状態に合わせた歯磨き指導をお子様と親御さんに対して行います。その他に、歯科医院専用の電動ブラシでの歯面研磨、フッ化物歯面塗布やシーラントなどの予防処置を行います。
また、好きなものを自分で選んで食べるようになるため、適切な間食指導が重要になる時期です。

12歳~15歳の虫歯予防

フッ素塗布、歯磨き指導(TBI)、
お口のクリーニング

乳歯が全て抜けて、永久歯列期(全ての歯が大人の歯になった時期)に入ります。この時期に初めて虫歯になるお子様もいらっしゃいますので、そうならないように、また、乳歯列期、混合歯列期に虫歯になったことがあるお子様は永久歯列期で新しい虫歯を作らないように、予防することが大切です。
お子様自身が虫歯予防の重要性を認識し、親御さんの手を離れて自立して管理できるようになることを目指す大切な時期です。
また、この時期は部活や勉学などで不規則な食生活や間食が増えますので間食指導を行ない、歯磨き指導、歯科医院専用の電動ブラシでの歯面研磨、フッ化物歯面塗布などにより虫歯を予防します。

医療的ケア児の訪問診療を
行なっています

近年、医療的ケアを必要とする小児数は増加しており、国や県、地域を挙げて急速に医療的ケア児の在宅医療が普及しています。しかし、医科に比較して歯科の訪問診療に関する連携は遅れをとっています。むし歯や歯周病を始めとしたお口のトラブルを予防、あるいは早期発見により重症化を防ぐことが大切なのは言うまでもありませんが、医療的ケア児の訪問歯科診療の認知度はまだまだ低いものと思われます。
当院では、院内に通院することが難しい方に対しても院内と同レベルの治療をご自宅で行えるよう、日々取り組んでいます。また、定期的なご自宅での歯科検診により虫歯、歯周病などの予防を行っています。

お子様が将来、
歯並びで困ることがないように

当院では、お子様が将来、よい歯並びとかみ合わせになるように乳幼児の頃から歯並びの状態を診察しています。
よい歯並びとかみ合わせになることは、見た目だけでなく、お子様が将来虫歯や歯周病になるリスクを抑えることや、それぞれの歯が正しく機能することで歯が長持ちすることにも繋がります。
お子様のお口や歯並びの発育や成長を継続して見守ることで、子どもの時期に矯正治療が必要なのか、必要であればどの時期に開始するのが適切なのかなど、慎重に判断します。

小児矯正・成人矯正

よくある質問

歯科医院にこどもを連れて行きたいのですが、まだ小さく、暴れそうです。
歯科医院に受診することはできますか?
ご安心してご来院ください。当院では、生後数ヶ月の歯が生えたばかりの赤ちゃんにご来院いただくことが多々あります。
また、複数の保育園の園医も行っており、園児の歯科検診も行っています。
小さなお子さまでも対応可能ですのでご安心ください。
小さなこどもの虫歯の治療はできますか?
可能です。
こどもは歯科への不安が大きいので、できる限り痛みや不安、恐怖心を感じないように、配慮しながら治療をすすめます。
こども一人ひとりで性格は違いますので、その特性をしっかり見ながら行います。

また、初期の虫歯や、抜ける間際の乳歯など、虫歯だからだと言って必ずしも治療が必要とは限りません。
当院では、治療は最小限にして予防することを大切にしています。
こどもがよく転びます。口のけがや歯をぶつけた時の対応はどうすれば良いでしょうか?
こどもはよく転ぶものですが、ぶつけ方によっては歯の成長に影響を及ぼすこともあります。
当院でも、くちびるや舌、顔のけがや歯の打撲など、外傷の対応を行っています。
こどもの歯(乳歯)をぶつけたときでも永久歯に影響を及ぼすこともあるため、長期的に経過をみていくことが必要になります。 口や歯のけがでご心配な際は、ご来院ください。
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