子どもの歯並び(小児歯科) 歯の早期喪失

お子さまの歯並び、気になっていませんか?
歯並びやかみ合わせの乱れは見た目だけでなく、さまざまなトラブルの要因になります。デコボコしている歯並びはブラッシングがしにくく、磨き残しが多くなります。プラーク(歯垢)がたまってくると、むし歯や歯周病といった細菌性のトラブルが起こりやすくなります。
お口の健康の基礎となる歯並びやかみ合わせは、乳歯列期(子どもの歯の時期)や混合歯列期(子どもの歯とおとなの歯が混在した時期)などに早めに改善した方が良い場合があります。

悪い歯並びの例

出っ歯
「上顎前突(じょうがくぜんとつ)」といい、上顎の骨や前歯が前に出てしまっている状態。
出っ歯
受け口
「反対咬合(はんたいこうごう)」といい、かみ合わせたときに下の歯が上の歯よりも前に出てしまっている状態。
受け口
乱杭歯(らんぐいば)・八重歯
「叢生(そうせい)」といい、歯がデコボコにずれていたり、重なって生えていたりする状態。犬歯が飛び出した八重歯も叢生の一種です。
乱杭歯(らんぐいば)・八重歯
開咬(かいこう)
別名「オープンバイト」といい、前歯がしっかりかみ合わない状態で、奥歯をかみ合わせたときに、上下の歯に隙間ができます。
開咬(かいこう)
過蓋咬合(かがいこうごう)
上の歯と下の歯を咬み合わせたときに、下の前歯の大部分が上の前歯に隠れてしまう状態。
過蓋咬合(かがいこうごう)
すきっ歯
「空隙歯列(くうげきしれつ)」といい、歯と歯の間にすき間がある状態。
すきっ歯

 

お子さまにこんなクセはありませんか?

成長途中の子どもの顎の骨は柔軟であるため、クセによってかかる少しの負担で歯並びやかみ合わせの乱れの要因になってしまうことがあります。

  • 指しゃぶり
  • 頬杖
  • 唇を噛む
  • 爪を噛む
  • 舌を突き出す
  • うつぶせ寝や、横向き寝
  • 猫背
  • 口呼吸(鼻が詰まっている/口を閉じる筋力が弱い/アデノイド顔貌)
  • 片側の歯ばかりで噛む
  • よく噛まずに食べる

 

乳歯のむし歯・乳歯の早期喪失も歯並びに影響します

乳歯のトラブルが、生え変わりで生えてくる永久歯の歯並びに影響するといわれています。
乳歯のむし歯や歯が抜けてしまった場合は、将来的な歯並びに影響するかもしれませんので小児歯科でのご相談をおすすめします。

乳歯のむし歯

深いむし歯による歯の根の炎症は、永久歯の歯並びに影響することがあるといわれています。歯科治療により改善が見込まれる場合は、できるだけ乳歯の抜歯をせずに保存します。乳歯の深いむし歯による根の炎症が、顎の骨の中で成熟中の永久歯に対して悪影響を及ぼす可能性がある場合は抜歯が必要な場合があります。その場合は保護者の方とよく相談して治療方針を決めます。

 

乳歯の早期喪失

永久歯が生えてくる準備が整っていない時期に乳歯を喪失してしまうと、後継永久歯の生え方や、両隣の永久歯の生え方に問題を起こす場合があります。通常乳歯が生えていた場所に永久歯が入れ替わるように生えてくるものですが、乳歯がない状態で永久歯が作られると、永久歯の場所が不安定になり、見当違いの方向を向きながら生えてしまうことがあります。

 

乳歯の早期喪失の対処

喪失した歯のスペースが閉鎖しないように隣の歯に保隙装置(ほげきそうち)という固定式の装置をつけます。子ども用の入れ歯を使う場合もあります。
健康保険適用の処置と、保険適用外の処置がありますので、事前に良く相談して方針を決めます。

 

乳歯が生えてくる時期

個人差はありますが生後6~7か月頃、最初に子どもの歯が下顎の中央に生えてきます。
乳歯列には隙間が多くみられますが、これは後から生えてくる永久歯のためのスペースになります。

  • 生後6~7か月頃→下顎の中央
  • 1歳4~5か月頃→上下左右4番目まで(合計16本)
  • 2歳6か月頃→5番目の奥歯が生えて、乳歯列の咬合が完成(合計20本)

矯正はいつから始めればいいの?

お子さまの矯正治療開始のタイミングは、一人ひとりのお口の状況、歯の生え方や心身の発達段階などを考慮しなければなりません。当院では経験豊富な小児歯科医と矯正歯科医が連携して担当しますので、最良のタイミングで治療ができるように定期的に経過をみていきます。早期に改善が必要な場合、4歳前後で開始することがあります。
※詳しくは「歯並び(歯科矯正)」のページをご覧ください。

子どもの歯列矯正は「第Ⅰ期治療」と「第Ⅱ期治療」に分かれています。

最近では、永久歯の歯並びが悪くならないように乳歯の時期から簡単な装置を利用する場合もあります。

第Ⅰ期治療 第Ⅱ期治療
時期 乳歯と永久歯が混在している 永久歯が生えそろっている
内容 顎の骨の成長に合わせ、顎を広げ、歯が並ぶスペースを確保する治療など 本格的な矯正装置を使用した治療

 

費用について

  • 相談料(カウンセリング):2,000円(税別)
  • 検査料:3万円(税別)
  • 部分的な矯正治療の場合:15万円(税別)
  • 早期に開始してⅠ期およびⅡ期に分けて治療を行う場合:
    Ⅰ期矯正治療(混合歯列期)…30万円(税別)
    Ⅱ期矯正治療(永久歯列期)…40万円(税別)
    ※I期治療で治療が終了する場合と、II期治療での追加治療が必要な場合があります。
  • 全顎的な矯正治療の場合:70万円(税別)
  • 毎月の調整料:4,000円(税別)

歯やお口のケガ(歯の破折・欠損)

歯のケガが増える時期
1~3歳頃はつたい歩きや一人歩きができるようになりますが、まだ歩行が不安定で転びやすく乳歯のケガが増えやすい時期です。
一方、4歳以降や、小学校に通う時期になると、行動がより活発になり、遊具や高い場所からの転倒、友達とのふざけ合いによる事故などが増え、小学生以降ではそれが永久歯のケガにつながりやすくなります。
当院では、診療時間内であれば急患対応しております。
お電話で状況をお伝えいただき、ご来院ください。

子どもが歯をケガしてしまった時の対処・治療方法について

●歯が欠けた・折れた

歯を破折した場合は、それが歯の中央にある歯髄(神経)にまで及んでいるかどうかで、処置が変わってきます。少し欠けただけで歯髄に影響がない場合は、欠けた歯を接着して治せます。また、欠けた歯が見つからない場合や足りなかった場合も、歯と同じような色をした樹脂の充填剤で、元の形に修復することが可能です。
一方、歯が大きく折れてしまい、折れた面にピンク色の歯髄が見えていたり、出血したりしている場合は、歯髄の一部を取り除いて薬剤を貼付してから、歯の形を修復します。この場合、治療が早ければ早いほど成功率が高くなるので、できるだけ早く歯科医院を受診することが大切です。
打撲によって歯の内部の血流量の低下がおきることで歯の変色がおきても、若年者の場合、しばらくたつと改善することがあります。当院では可能な限り歯の神経を取らない処置を行っています。また、破折した歯の破片は修復で元に戻せる場合もあるので、見つけた場合は持参しましょう。
持参する際は、乾燥しないように歯牙保存液、牛乳もしくは生理食塩水に浸してください。

●歯がグラグラしている

歯がグラつく、位置がずれるといった状態を脱臼と呼び、歯ぐき(歯肉)の中にめり込んだ状態を陥入(かんにゅう)といいます。
乳歯の生え変わりの時期で乳歯の根が溶け、もともとグラついている状態であれば、ほとんどの場合は処置の必要はありません。
しかし、生え変わりまでに時間がかかる乳歯や永久歯の場合は処置が必要です。できるだけ早く歯科医院を受診しましょう。
歯科医院では、歯を元の位置に戻してからワイヤーなどを使って隣の歯に固定し、歯の根の組織が回復するのを待ちます。症状によって異なりますが、最低でも2週間から1か月前後は固定しておく必要があり、その間は歯を安静にすることと、清潔に保つことが大切です。

●歯が抜けてしまった

歯を強打すると、歯が完全に抜けてしまうことがありますが、抜けた歯の状況や治療開始までの時間によっては、元に戻せる(再植できる)可能性があります。再植する上で重要なのは、「歯根膜」が生きているうちに、短時間で処置をすることです。歯根膜は、歯の根のまわりについている薄い膜で、抜けた歯と骨をつなぐ役割を果たします。
抜けた歯の根を清潔に保ち、乾燥させないように歯牙保存液や牛乳もしくは生理食塩水に浸した状態にし、早急に歯科医院に持参しましょう。また、歯根膜はデリケートなため、土などがついていたとしても抜けた歯の根にはできるだけ触れないことが大切です。

歯の再植が困難であった場合の対処

歯の根が折れている、根が短い、隣に固定源となる歯がない、傷が閉鎖しているなどのさまざまな理由により、歯の再植が困難な場合があります。
乳歯の場合、これから生えてくる永久歯のスペースが閉鎖しないよう、子ども用の入れ歯を使うことがあります。3歳以降であれば比較的良好に使用することができます。
永久歯の場合、ブリッジ、入れ歯(義歯)、インプラント、歯牙移植などを検討します。

お口のケガ・外傷についてのよくある質問

  • 子どもが歯をぶつけ抜けてしまいました。どうしたらよいでしょうか?
  • 歯が抜けた場合は、抜けた歯を水道水で軽く洗い汚れを落とします。(長くても数秒程度。洗いすぎると歯の根元の膜が死んでしまいます)次に、牛乳を入れたコップなどの容器に入れ30分以内に歯科医院へお越しください。
  • 転んで前歯の先が欠けてしまいました。痛みはないようですが、放っておいて大丈夫でしょうか?
  • 痛みがなくても、折れたところから感染を起こすことが考えられます。また、折れた歯の先端が鋭利になっていて唇を傷つけることもありますので、お早めに歯科医院を受診するようにしてください。
  • 子どもが転んでしまい、口をぶつけ歯ぐき(歯肉)から血が出ています。
  • 傷の深さや範囲に応じて必要な処置が変わってきます。(消毒、縫合、抗生剤など)
    早めに歯科医院に行き治療を受けてください。歯がグラついたり、曲がった位置に移動したりしてしまった場合には元の位置に戻してしばらく固定する必要があります。また、歯が曲がってしまった場合には元の歯の位置がわかる写真などがあると参考になります。
  • スポーツをする時に、口や歯のケガを予防するための装置があると聞きました。どのようなものですか。
  • スポーツ時に歯や周囲組織を保護するための「マウスガード」というものがあります。(マウスピース、マウスプロテクターと呼ばれることもあります)マウスガードは歯や周囲組織の外傷を予防するだけでなく、頭位の安定や脳震盪の予防にも効果があるとされています。
    外傷のために健全な歯が折れることや、脱臼により抜歯となって失われてしまうことは大変残念なことです。ぜひマウスガードを活用して歯や口腔のケガの予防をしていただければと思います。

費用について

歯の再植については条件は条件が整っていれば保険適用です。(外傷性の亜脱臼など)
スポーツ用のマウスガードは保険適用外(約2万円)です。

妊婦・授乳婦の検診と治療

マイナス1歳からの、むし歯予防

妊婦・授乳婦の検診と治療妊娠中は心身ともにさまざまな変化が起きます。お口の中も例外ではありません。
だ液の量が減って、むし歯や歯周病になるリスクが高くなる、ホルモン分泌の変動により歯ぐきが腫れるなど、さまざまな症状が出る場合があります。
お母さまの口腔内の健康は、お子さまにも影響を与えるといわれておりますので、ぜひ歯科検診へお越しください。

 

妊婦歯科健診、ご存知ですか?

横浜市内に住民登録のある方は、妊娠中に無料で1回「妊婦歯科健康診査」を受けることができます。
妊婦歯科健康診査では、歯科医師が主に視診(お口の中を目で見て診察すること)によりむし歯の有無・歯石の有無・歯ぐきの炎症の有無等を診査し、健診結果に基づく歯科保健指導を行います。
自覚症状がなく、知らないうちに進行している病気をみつけることで、重症になって痛みが出ることや、回数のかかる治療を受けることを未然に防ぐことができます。
また、むし歯や歯周病の経験のある人は、この妊婦歯科健康診査だけでなく、定期的に歯科検診を受けることをおすすめします。

妊婦さんのむし歯菌が赤ちゃんにうつる?

出生時、子どもの口の中には「むし歯菌」はいません。その後の日常生活においてお母さんや家族のだ液を介して赤ちゃんに「むし歯菌」がうつることが多いとされています。お母さんから赤ちゃんへの「むし歯菌」の伝染をできるだけ遅らせることが、赤ちゃんのむし歯予防につながります。また、近年では、『マイナス1歳からのむし歯』の重要性がわかってきています。妊娠中からお母さんの口腔内の清掃性を良く保ち、口腔内細菌の数を減らすことが、出産後の子どものむし歯予防につながります。

妊婦さんのお口の中

●歯肉炎・歯周病

妊婦さんのお口には、歯肉炎や歯周炎が比較的多く見られます。その原因は、つわりによって歯みがきを十分に行えない、間食の増加などによってプラーク(歯垢)がつきやすい、女性ホルモンの増加の影響で炎症症状がより強く現れやすいことなどが考えられています。また、歯周病(歯肉炎の進行した状態)にかかっている妊婦は早産や低体重児を出産する確率が高くなるという報告があります。
例えば海外のデータでは、歯周病が進むことによって早産および低体重児出産の危険性が7倍高まるという報告もあります。

●むし歯

一般に妊娠すると急にむし歯が増えると思われがちですが、妊娠中にむし歯が増えるという科学的根拠はなく、直接の関連はありません。しかし、つわりや間食の増加のためにお口の清掃が不十分になったり、口の中が酸性状態になる時間が長くなったり、女性ホルモンの増加によりだ液の性状が変わったりするため、むし歯になりやすい状態であると考えられています。

●妊娠性エプーリス

歯ぐきにできる良性の腫瘤で、主に妊娠3か月以降にみられることがあります。強い赤みを帯び出血しやすいものですが、分娩と共に小さくなり自然消失することがあります。もし、日常生活に支障があるような場合には切除することもあります。
原因としては、歯みがきなどによる刺激、細菌感染、そして、女性ホルモンなどが関係していると考えられています。

妊娠中の歯科治療について

基本的に歯科治療ができない時期はありません。妊婦さんの全身の状態、赤ちゃんの状態を併せて、それぞれの時期(前期・中期・後期)で歯科治療の留意点をご説明します。

妊娠前期の歯科治療(妊娠1か月から4か月)
妊娠の初期は胎児の各器官の形成期であり母体にとっても胎盤の成熟期です。従って妊娠中で一番不安定な時期といえます。
この時期の歯科治療は、胎児と母体にできるだけ負担の少ないものにします。痛みがある場合などでは、除痛を目的とした対症療法に留めた方が良いでしょう。妊娠の可能性のあるときは、前もって歯科医師にお伝えください。

妊娠中期の歯科治療(妊娠5か月から7か月)

中期は、胎児・母体共に一番安定している時期といえます。この時期に歯科治療が必要であれば、できるだけの処置をします。抜歯などの治療もほとんど問題はありませんが、不安に思われる方は歯科医師と相談の上、出産後に処置を受けましょう。
ただし、お薬の服用には注意点もありますので、歯科・産婦人科の先生とよく相談するようにしましょう。
痛みなどの緊急性がなく、出産後に治療を開始しても遅くなさそうな場合は、無理に治療を行わず、口腔清掃などに留めて、出産後から本格的に治療を開始することもあります。

妊娠後期の歯科治療(妊娠8か月から10か月)

妊娠後期になると子宮底がみぞおちのあたりまで上がり、心臓や肺も圧迫されるため、動悸や息切れが頻繁に起こるようになります。
この時期もほとんど問題なく歯科処置が可能です。しかし、あお向けの姿勢を長く続けると腹部を圧迫し苦しくなることもありますので、治療は歯科医師とよく相談しながら受けましょう。

妊娠中のレントゲン撮影

日常生活の中でも、私たちは、太陽や宇宙空間から降り注ぐ微量な放射線にさらさられており、これを自然被爆と呼びます。
歯科でのレントゲン撮影に際しての被爆は一日の自然被爆の約3分の1以下で、被爆としてはごく微量です。したがって、過度に心配される必要はありません。
また、当院では診断および治療に不可欠と判断したときのみ、しっかり説明しご了承いただいてから、最低限の撮影を行うようにしています。もちろん、腹部は専用のエプロン(鉛が入ったもの)でカバーしています。

妊娠中の飲み薬

妊娠中の抗生物質や鎮痛薬などの一部の飲み薬が、胎児に影響を及ぼす可能性があるとされています。当院では、重度の炎症や強い痛みに対しては、必要に応じて妊娠中でも安全性が高いと報告されている飲み薬を、患者さまとご相談のうえ処方しています。

妊娠中の麻酔

妊娠中の歯科治療で最適な時期は妊娠5~7か月の間です。歯科治療で使用される麻酔は局所麻酔のため全身の血管の中の濃度はごく微量であり、むし歯治療に使用する量も少量で、作用時間も短いことから胎児への影響は小さいといわれています。
しかし、局所麻酔の種類によっては子宮収縮作用などを有するものもあり、また局所麻酔自体もお母さんへのストレスになります。そのため、痛みなどの症状が無い場合や、緊急性がない場合は、出産後に治療を行うこともありますので、治療の開始時期については、しっかりご相談させて頂きます。

授乳中の歯科治療について

この時期は、軽度のむし歯や歯肉炎(軽い歯周病)などの治療を行います。抜歯などのように抗生物質や鎮痛薬を使用しなければいけないような治療は、急を要するものでなければ避けた方が良いでしょう。しかし、重度のむし歯などにより痛みがある場合は神経の治療が必要な場合があります。その場合、治療時に局所麻酔、治療後に鎮痛薬の処方を行うことがあります。授乳中に歯科治療を受ける際には、授乳中であることを必ずお伝えください。

●授乳中の飲み薬
抗生物質や鎮痛薬などもごく低濃度は母乳中に移行すると考えられています。当院では母乳中へ移行する濃度が低いと報告されている薬や、安全性が高いとされている薬を処方しています。それでも不安を感じる場合は、粉ミルクの代用、冷凍母乳を用意しておくなどの対策をとりましょう。

●授乳中の麻酔
歯科治療で用いる局所麻酔薬は、妊娠中と同様に、全身の血管への移行濃度が低く、作用時間も短いため、母乳への影響はほとんどないといわれています。

みどり小児歯科からお母さまへ

お母さまが痛みなどを我慢することでストレスとなり、胎児・母体への影響が出ることもあります。
妊娠中・授乳中の歯科治療についての不安や疑問はお気軽にご相談ください。歯科医師とじっくり相談しながら治療について考えていきましょう。

歯並び(歯科矯正)

悪い歯並びには、一般的に、出っ歯、受け口(反対咬合)、八重歯、乱杭歯(らんぐいば)などが挙げられます。わかりやすくいえば、歯並びがデコボコしている、大きな隙間がある、上下の顎がずれている、噛めないといった状態です。
そのような状態から、正しいかみ合わせや美しい歯並びに整え、心身ともに健康な状態にすることが矯正治療です。
悪い歯並びをそのままにしておくと、次のような悪い影響を及ぼすことになります。

  • 歯が磨きにくいので、むし歯や歯肉炎、歯周病の原因になる
  • 口臭を発生しやすくなる
  • 発音が悪くなることがある
  • 消化機能や発育に影響を与える可能性がある

矯正治療について

矯正治療は、口や顔の印象はもちろん、咬合状態の改善による咀嚼機能の向上、むし歯や歯周病などの予防効果などが期待できます。
時間や費用がかかりますが、健康のためには欠かせない治療の一つです。

矯正の種類

●床矯正(プレート矯正)
入れ歯に似た装置を装着し、成長に合わせて顎を少しずつ拡げ、歯がきれいに並ぶようにスペースを確保します。
固定式の装置と、取り外しが可能な装置があります。

●ブラケット矯正
歯の表面にブラケットという小さな部品を貼り付け、そこへワイヤーを通して負荷をかけ、少しずつ歯を動かしていく装置です。

●マウスピース矯正
歯の大きさや形、歯並びに合わせて作ったマウスピース型の矯正装置を装着し、歯並びを矯正していく治療法です。段階に合わせて新しい装置に交換しながら歯を動かしていきます。

●舌側矯正(裏側矯正)
一般的な矯正治療では、歯の前面にブラケットを装着し、ワイヤーを通すことがあります。舌側矯正は、歯の裏側にこれらを装着して矯正治療を行う方法であり、ワイヤーやブラケットが目立ちにくいという利点があります。

●ムーシールド
受け口(下顎前突)の治療に利用される透明のマウスピースです。寝ている間に装着し、少しずつ歯並びを矯正していきます。

●部分矯正
部分矯正は歯並びを治したい部分にだけ矯正装置を装着して歯を移動させる治療です。
前歯、出っ歯、前歯の隙間、八重歯など、気になる部分だけ治したい方におすすめします。

みどり小児歯科の治療について

●インビザライン
通常の矯正治療のほかに、審美性・装着感・口腔衛生面等で優れているインビザラインという新しい治療法を導入しています。この方法は、従来の歯の表面にブラケットという小さな部品を貼り付けることなく、透明のマウスピースを使用することで歯を移動させます。
しかし、この方法が適さない場合もあるので、十分な検査を行ってから開始します。

●早期矯正医療
「お子さまの矯正治療は中学生以降で始めよう」とお考えの方もいらっしゃると思います。
しかし、4~5歳頃に異常が見つかり早期に治療を開始することで、将来大がかりな矯正治療を受けなくて良い場合があります。また、8歳前後の前歯が乳歯から永久歯に交換した時期に矯正治療を開始することが適当な場合もあります。
当院では、4~12歳頃に相談を受けて、必要があれば早期矯正治療をおすすめしています。

費用について

■相談料(カウンセリング):2,000円(税別)
■検査料:3万円(税別)
■ 部分的な矯正治療の場合:15万円(税別)
■ 早期に開始してⅠ期およびⅡ期に分けて治療を行う場合:
Ⅰ期矯正治療(混合歯列期)…30万円(税別)
Ⅱ期矯正治療(永久歯列期)…40万円(税別)
■ 全顎的な矯正治療の場合:70万円(税別)
■インビザラインによる全顎的な矯正治療…85万円(税別)
■舌側矯正:90万円(税別)
■ 毎月の調整料:4,000円(税別)

舌痛症

『あれ、舌がヒリヒリ痛い』

舌の表面が「ヒリヒリ」「ピリピリ」したり、舌がしびれたりするような症状に悩んでいませんか?
舌や口腔粘膜の痛みや違和感の原因には口内炎、歯・入れ歯によってできた傷によるものや、唾液分泌の低下に伴う痛み、口腔カンジダ症、慢性的な刺激による違和感、口腔がんなど、さまざまな原因があります。
くまなく診察を行っても舌にも、歯にも、入れ歯にも異常が見つからず、明らかな原因が見つからない場合があります。このような場合に、「舌痛症」と診断されます。

舌痛症とは

舌に痛みがある状態でも「舌に病変がある」「ご自身の歯や入れ歯による刺激で舌が炎症を起こし痛みがある」などの場合は、原因を取り除けば症状は改善されます。
舌痛症とは、そういった明確な原因が見当たらないのに、舌に慢性的な痛みやしびれを生じることが多く、一見舌の状態は正常なため、なかなか理解してもらえず「気のせい」と説明されることが多い病気です。
時には灼熱感と表される火傷をしたような強い痛みを感じるケースもあり、この症状は欧米では「口腔内灼熱症候群(バーニングマウス症候)」と呼ばれています。
また、痛みは一日中続くものではなく、通常起床時から就寝時の間に痛みの波があり、痛みのある場所も変化するといった特徴があります。

舌痛症の特徴

①40代以上の女性に多い
②疼痛部位が舌の先、左右の舌の縁部分
③持続的に「ヒリヒリ」「ピリピリ」する
④何かに集中しているときには痛みを忘れる
⑤食事中は痛みが軽減している、もしくはなくなる

舌痛症の原因

原因ははっきりしていませんが、近年では「精神的要因による心身症の一種」と考えられ、
几帳面で神経質な性格の人、精神的ストレスの多い環境にいる人や、40代以上の女性が発症しやすいといわれています。

舌痛症の検査

舌痛症の診断には、口腔粘膜疾患や全身疾患(器質的疾患※1)が起因となる舌や粘膜の症状であるか否かについて、下記のような選別を行う検査(スクリーニング)や診察を行います。その上で、いずれにも当てはまらない場合は舌痛症と診断します。
つまり舌痛症の診断には器質的疾患(例えば舌がんなど)の鑑別ができることが必須となります。

※1)器質的疾患
内臓、器官、神経、筋肉などの組織に解剖学的・病理学的な変化や異常が起こって生じる疾患(身体の不調は大きく分けて、器質的疾患と機能的疾患があります)

器質的疾患のスクリーニング

  • 病歴聴取、問診(薬剤の副作用、味覚障害、アレルギーなど)視診・触診
  • 視診・触診
  • 口腔内の診察(むし歯、不良補綴物、粘膜疾患など)
  • 細胞診、組織検査、細菌検査(異型細胞、カンジダ症など)
  • 血液検査(血液疾患、ビタミン・鉄・亜鉛欠乏症など)
  • 歯科治療歴(局所神経損傷)
  • 画像診断(腫瘍性病変など)
  • 唾液分泌量検査(口腔乾燥症)
  • 味覚検査(味覚異常)
  • 心理テスト(ストレスなど)
  • 精神医学的面接(不安、うつ、性格特性、ストレスなど)

舌痛症の治療について

漢方薬やうがい薬などにより改善することがあります。
舌痛症は原因が解明されていないため、「歯科心身症」(※2)の代表的な疾患の一つとして捉えられており、心身医学的な対応が必要になる場合があります。
同時に、器質的疾患が併存する場合もあるので、両方の面から治療を行うこともあります。

※2)歯科心身症
心身症は、心理的なストレスによって身体の病気が発症したり、症状が悪化したりする状態を指します。また、身体の明らかな異常が見つからないのに、身体の症状が続く場合にも広い意味では心身症と呼ぶ場合があります。

舌に痛みが出る他の病気

舌痛症のほかにも舌に痛みがでる病気があります。症状のある方は一人で悩まずに、まずはご相談ください。

舌に痛みが出る病気の原因

①歯科疾患やアレルギー(むし歯・歯石・プラーク・不良補綴物(詰め物・被せ物)・金属アレルギーなど)
②口腔粘膜疾患(口内炎・舌炎・扁平苔癬・白板症・地図状舌・溝状舌・口腔カンジダ症、舌がんなど)
③全身疾患等(貧血[鉄欠乏性貧血・悪性貧血]・シェーグレン症候群・口腔乾燥症・ホルモン異常・ビタミンB欠乏など)
④精神疾患等(身体表現性障害・気分障害・不安障害など)

費用について

基本的な検査や治療は健康保険内で可能です。
一部の検査は健康保険に含まれていないため、ご相談の上、ご了承いただいてから行います。
健康保険外:唾液分泌量測定 2,000円(税別)など。

口腔乾燥症(ドライマウス)

口腔乾燥症(ドライマウス)とは、さまざまな原因でだ液の量が減少し、口の中が乾燥する病気です。
「口や喉が渇く」「食べ物をうまく飲み込めない」「口臭が気になる」などの症状があります。
だ液には「食べる、飲む、話す」といった口の働きを助ける役割の他、有害な細菌から身を守り、むし歯や歯周病を防ぐ働きなどがあります。
口の中が乾くと、だ液の持つ自浄作用や抗菌作用が弱まり、感染症へのリスクが高くなるため、適切な治療が必要になります。
近年、ドライマウスの患者数は急激に増えており「現代病」として注目されています。

口腔乾燥症の症状

口腔乾燥症の症状には、以下のようなものがあります。

  • 口の中が乾く
  • ねばつく
  • 舌が痛い
  • 喉が渇く
  • 舌が乾いてザラザラする
  • 食べ物が飲み込みづらい
  • パンやクッキーなど水分が少ない食べ物が食べにくい
  • 舌がからまる
  • 喉が詰まり、話しにくい
  • 味がわからない、味がおかしい
  • 入れ歯が合わなくなった
  • 口臭がする

口腔乾燥症の原因

口腔乾燥症のだ液減少の大きな原因としては、「加齢」「薬剤の副作用」「噛む力の低下」「自己免疫疾患」などがあげられます。
また、口の中の乾燥感の原因としては「実際に口の中が乾燥している状態」なのか「だ液は出るが口の中が乾く感覚を持つ状態」なのか、分けて考える必要があります。
このように、さまざまな原因が複合的な病因となり、口腔乾燥症を発症させることがあります。

だ液が減少する原因

  • 局所的 加齢による変化(だ液腺機能の低下)、口呼吸、だ液腺腫瘍など
  • 全身的 シェーグレン症候群、腎機能不全、糖尿病など
  • 外因的 過度のアルコール摂取や喫煙、薬剤など
  • 機能的・感覚的 更年期障害、ストレスなどの精神的緊張、脳腫瘍、感覚異常など

口腔乾燥症の検査

問診や触診、口腔内診察や検査やだ液量の検査などから、総合的に病因を特定していきます。

検査内容
①液分泌量検査(ガムテスト)
②血液検査:
a.血算(貧血等)
b.生化(肝機能、腎機能等)
c.血清(亜鉛・鉄等)
d.抗SS-A抗体、抗SS-B抗体(シェーグレン症候群;ドライアイを伴う)
③口腔内湿度検査(ムーカス(口腔水分計)

口腔乾燥症の治療について

口腔乾燥症(ドライマウス)の原因が全身疾患(表参照)の場合は、その病気を治療することが先決です。
しかし、加齢などの根本治療が難しい原因のケースは、症状を緩和する対症療法を行います。
また、口腔内の感覚を変化させる原因が、精神的問題や機能性感覚性の問題と考えられる場合は、専門医と連携し経過をみていきます。
治療にあたっては、ご自身でも「食事のときはよく噛んで食べる」「こまめに水分補給をする」など、意識するようにしましょう。

治療法の例

  • 人工だ液や保湿ジェル等を用いた対処療法
  • だ液分泌促進剤による薬物療法
  • だ液腺マッサージ
  • 食品によりだ液分泌量の増加を促す(昆布茶など)

漢方薬による治療

漢方薬は、原則として自然界にある植物や鉱物などの生薬を組み合わせて作られた薬で、数千年にわたる治療の経験に基づいて、体系化されたものです。
さらに、半健康状態から慢性疾患に至るまで、広い症状に対処できることが多く、これまでの一般的な歯科治療(西洋医学)で効果のでない症状に対して、有効な場合があります。
当院では、口腔疾患に適した漢方薬による治療を行っています。

みどり小児歯科の漢方薬治療について

漢方薬は、口腔疾患の多様な症状に適した薬です。(口の渇き、口内炎、歯痛など)
患者さま一人ひとりの自覚症状に合わせて、最適な漢方薬を処方します。症状に合わせていくつもの生薬を組み合わせて使用するため、一つの漢方薬でさまざまな症状を改善し、複合的な効果が期待できます。
しかし、漢方薬は西洋医学の薬とは違い「飲めばすぐに効果が現れる」ものではありません。服用することで、症状が出ないような体質に改善させる働きのため、投与期間が長いなど漢方ならではの特徴があります。
現在当院では、以下の症状に対して次の漢方薬を処方しています。
ご希望の方は担当医にご相談ください。

みどり小児歯科で処方している漢方薬(保険適用)

漢方名 効能又は効果 作用
立効散(りっこうさん) 歯痛、抜歯後の疼痛 痛みや腫れを発散するような作用があります。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう) 口内炎 吐き気やおう吐、胃もたれ、消化不良などを改善させ、胃腸の働きをよくする作用があります。
黄連湯(おうれんとう) 口内炎 胃もたれ、食欲不振などを改善させます。また、主薬の黄連には炎症をしずめる作用があります。
茵陳蒿湯(いんちんこうとう) 口内炎 肝臓や胆のうの病気に伴う黄疸に良い他、じん麻疹や口内炎にも適応しています。
五苓散(ごれいさん) 舌痛症、口渇、
口腔乾燥症(ドライマウス)
身体の熱を冷まし、のどの渇きをいやす作用があります。
白虎加人参湯(びゃっこかにんじんとう) 口渇、

口腔乾燥症(ドライマウス)

身体の熱を冷まし、のどの渇きをいやす作用があります。
排膿散乃湯(はいのうさんきゅうとう) 歯周炎 患部の腫れや発赤をしずめる漢方薬で、歯肉炎や歯槽膿漏などにも用います。

費用について

基本的に健康保険の範囲内で治療を行っています。

味覚異常(味覚障害)

近年、味覚に関する症状で耳鼻咽喉科等の医療機関を受診する患者数は年間約14万人とされており、歯科の患者さまにも「味がわからない」「食べ物が美味しくない」「口が常に苦い」などの症状を訴える方がいらっしゃいます。
味覚異常(味覚障害)は、急速な人口の高齢化やストレスの増加などの背景から、患者数が増えつつある症状の一つです。

味覚の異常について

味覚には「甘味」「酸味」「塩味」「苦味」「うま味」の5つの基本味があり、この味覚を伝達するのが「味蕾(みらい)」という受容器です。
味蕾は、舌やのど、上あごなどの広い範囲に分布しています。味覚は、味蕾が化学物質の刺激を受け、その時に起きる電気的な信号を味覚神経が脳に伝え、脳で味・におい・見た目などの情報を統合して認識する感覚です。したがって、それまでの味の感じ方に比べて何らかの変化や異常を自覚した場合に「味覚がおかしい」「味が薄い」などと感じることがあります。

味覚異常(味覚障害)の症状

味覚異常の症状には様々なものがあります。以下がその症状の例です。

①味覚減退:全体的に味覚を感じにくい
②味覚消失:すべての味を感じられない
③解離性味覚不全:特定の質を感じられない
④自発性異常味覚:常に口腔内で何ら化の味がする
⑤錯味:本来と異なった味に感じる

味覚異常(味覚障害)の原因

味覚障害は全身疾患によるものや、口腔内(味蕾など)に原因があるもの、年齢や性別、生活習慣や環境、病気やストレスなどの心理社会的な影響によるものなど、原因となりうる疾患は多岐に渡ります。
そのなかで多くみられる原因は、亜鉛不足と薬剤によるものです。
亜鉛は味覚において重要な成分で、味蕾の中にある細胞の新陳代謝を行っています。亜鉛が不足すると代謝が不十分になり、味覚異常(味覚障害)が現れます。
病気治療のために服用している薬剤にも、原因になるとされているものがあります。

味覚異常(味覚障害)の原因として考えられる疾患例

  • 亜鉛不足
  • 全身疾患:糖尿病や慢性腎不全、シェーグレン症候群、耳鼻科疾患など
  • 口腔内疾患:むし歯、歯周病、粘膜疾患、口腔カンジダ症、口腔乾燥症など
  • 薬剤による味覚異常(降圧薬、抗リウマチ薬など)
  • がんや放射線治療に伴う味覚異常
  • 味を伝える神経の障害による味覚異常

味覚異常(味覚障害)の検査

味覚異常(味覚障害)には原因と考えられる多くの疾患が存在するため、患者さまの既往歴(特に腎不全、肺不全、糖尿病、消化器疾患、貧血、耳鼻科疾患など)や、服用薬(副作用として味覚異常を有するもの)、現在の病歴などを十分にお聞きしたうえで、口腔内の状態を診察します。
さらに必要であれば下記のような検査を行います。

検査内容
①味覚検査【濾紙ディスク法】
②血液検査:
a.血算(貧血等)
b.生化(肝機能、腎機能等)
c.血清(亜鉛・鉄等)
d.抗SS-A抗体・抗SS-B抗体(シェーグレン症候群;ドライアイを伴う)
③唾液分泌量検査(ガムテスト)
④口腔細菌検査

味覚異常(味覚障害)の治療について

舌炎、カンジダ症、口腔乾燥症、むし歯、不良補綴装置、舌苔、口腔衛生不良などとの関連性が疑われる場合、それぞれの治療についてご提案します。
医科的疾患が原因と考えられる場合、かかりつけの先生と連携を取り、治療について検討します。(常用薬の変更やプロマックの服用開始など)

日常生活での予防や味覚改善

味覚異常(味覚障害)を改善するための食事指導や、だ液分泌を促進させるための指導など、日常の生活で取り入れられるようなアドバイスを行っています。
前述のとおり、味覚異常(味覚障害)の原因の一つに「亜鉛不足」があります。この場合は亜鉛を補充することで症状の改善がみられることがあります。
牡蠣・海藻類・赤身の肉・レバー・松の実・ごま・大豆製品・卵・チーズ・ブロッコリーなどを積極的に食事に取り入れるようにします。

費用について

基本的に健康保険の範囲内で治療を行っています。

かみ合わせの違和感や異常感

『どこで噛んだらいいのかわからない・・・』

歯科で歯の治療を受けた後、例えば歯に詰め物や被せ物をした後などには、かみ合わせの違和感が出ることがあります。しかし、通常は数日で慣れてしまうことが多く、合わない場合でも歯科で数回の調整を受けることで、そのほとんどが1週間程度でなくなります。
しかし、一部の人は「何回調整してもらっても、ちょうど良くならない」「かみ合わせが不安定」「どこで噛んでいいかわからない」「この歯だけ強く当たりすぎてつらい」「新しいブリッジを入れてから、肩や首のコリ、手足がしびれるようになった」などの症状が出ることがあります。これらの症状は、歯科治療を受けていない人にも起こることがあります。
この病気は、明らかな原因はわかっていませんが、咬合感覚異常症(ファントムバイト症候群、咬合違和感症候群)などと呼ばれています。

かみ合わせの違和感の原因

初めにかみ合わせの違和感や異常感の原因を示します。

歯科疾患によるもの

  • 進行したむし歯や歯周病で歯が浮く、浮いた感じがする(歯の根の炎症が原因)
  • 歯の抜けた状態を放置したため、歯が移動する(歯が移動して、上下の歯のかみ合わせが変化する)
  • 入れ歯やブリッジの不適合(長年使用した入れ歯などは、体が変化することで合わなくなることがあります)
  • 顎関節症(主な症状は、顎関節や咀嚼筋の痛みや口が開かなくなる症状ですが、かみ合わせの異常が出る場合があります)
  • くいしばり、噛みしめ(昼間または夜間の歯ぎしりや、普段から上下の歯を接触させている癖のある人は、かみ合わせの違和感を強く感じることがあります)など

医科疾患

  • 関節リウマチ(顎関節の変形により、前歯がかみ合わなくなることがあります)
  • 神経系の疾患(不随意運動という、自分の意志ではなく体が動いてしまう病気があります)
  • 精神疾患(神経症、うつ病、統合失調症などでは、不安感や憂うつ感などの気分や思考の異常の他に、体の違和感が出ることがあります)

かみ合わせの違和感の診察と検査

当院では以下の問診・診察・検査を行っています。問診では、つらい症状の状態、病歴、医科の病気や服用薬、生活背景などを詳しくお聴きします。診察は口腔、咬合、顎関節などの診察を行います。また、検査はレントゲン検査、かみ合わせの検査などを行って自覚症状の原因を探します。
特に、かみ合わせの検査は咬合紙(30ミクロン、65ミクロンなど)による歯の接触検査、歯列模型による検査、また、咀嚼機能検査などを行っています。

かみ合わせの違和感の治療

かみ合わせの違和感や異常感が、歯や被せ物(クラウンやブリッジなど)の問題である場合は、それを改善にさせることで、症状を取ることが可能です。
また、くいしばりや噛みしめ、無意識の歯の接触癖(TCH)の場合は、マウスピース(専門的にはスプリントと呼びます)による治療や、接触癖を少なくする指導を行います。
咬合感覚異常症(ファントムバイト症候群)は現在のところ、明らかな原因がわかっていませんが、歯の感覚が特に敏感になっている可能性が高く、治療は長期間になる傾向があり、短期間での改善を求めると、かえって悪化することもあるので、根気よく治療を続けることが大切です。
また、歯科での診察に加え、心療内科やメンタルクリニックなど薬やカウンセリングが必要になる場合もあります。当院ではこういったケースも視野に入れた診察を行います。

費用について

通常の問診・診察・検査・治療は、保険診療で受けることができます。
しかし、心身医学的な問診(カウンセリング)や保険適用外の検査や治療は自費診療になります。詳しくは、受付事務または担当医にお尋ねください。

口腔顔面痛

原因不明の歯や顎、顔の痛みでお困りの方へ

口腔顔面痛とは

患者さまの中には、「歯や口、顎や顔に痛みや違和感」があるにも関わらず、複数の医療機関で診察を受けても、原因や治療法が見つからず悩んでいる方がいます。
普通、患者さまは、歯や顎に痛みや違和感があれば、当然、症状のある部位に病気があると考えると思います。しかし、医学的には症状のある部位に原因があるとは限らないのです。これは腰痛などでもいえることですが、歯痛や舌痛、顎や顔の痛みは、歯科の病気だけではなく、医科の病気やストレスなどからも現れることがあります。
当院ではこうした口腔顔面痛の専門的な治療と、医科との連携診療を行っています。

非歯原性歯痛

ここでは口腔顔面痛の中の歯痛について述べます。歯痛の多くの原因は、むし歯や歯周病によるもので、歯原性歯痛と呼びます。皆さまが、経験のする大部分の歯痛がこれです。
一方、むし歯や歯周病がないのに歯痛が出ることがあり、非歯原性歯痛と呼ばれています。
非歯原性歯痛はさまざまな原因で起こり、現在、大きく8つのグループに分けられています(表参照)。
そして、その中には精神疾患やストレスによるものや、全く原因がわからないものもあります。

非歯原性歯痛の種類
・筋・筋膜性歯痛(顎関節症・緊張型頭痛など)
・神経障害性歯痛(発作性:三叉神経痛など、持続性:帯状疱疹後神経痛など)
・神経血管性歯痛(一時性頭痛:片頭痛、群発性頭痛など)
・上顎洞性歯痛(上顎洞炎など)
・心臓性歯痛(虚血性心疾患:狭心症など)
・精神疾患または心理社会的要因による歯痛
・特発性歯痛(非定型歯痛を含む)
・その他のさまざまな疾患により生じる歯痛

「非歯原性歯痛診療ガイドライン2011」日本口腔顔面痛学会雑誌より

原因不明の歯痛(非定型歯痛)

歯の病気も、その他の病気(上顎洞炎、緊張型頭痛など)もない原因不明の歯痛は、非定型歯痛と呼ばれています。これには、以下のような特徴があります。

  • 歯や歯周組織、咬合などの診察と検査で異常がない
  • レントゲン検査やCT検査で異常がない
  • 頭痛、神経痛、上顎洞炎(副鼻腔炎)、心疾患などがない
  • 歯痛が一日の中で、または、日によって変化する
  • 歯痛の部位が移動する
  • 歯痛の自覚症状はあるが、診察(打診、触診など)では痛みが確認できない
  • 歯痛のある歯に麻酔(局所麻酔)をしても痛みがなくならない
  • 歯痛の他に随伴症状(肩こり、首のこり、めまい感、腰痛、背部痛、疲労感、倦怠感、不安感、憂うつ感など)

原因不明の歯痛(非定型歯痛)の治療

これまで述べたように、歯痛には歯原性歯痛と非歯原性歯痛がありますので、まず、患者さまの訴える歯に原因がないかを詳細に調べます。
歯に原因が見つかれば、当然、歯科治療で改善させることが可能です。
しかし、非歯原性歯痛の場合は歯科の診察だけでは難しいことがありますので、医科(耳鼻咽喉科、脳神経外科、神経内科、ペインクリニックなど)と連携して診ていく必要があります。
そして、原因不明の歯痛は精神疾患や心理的なストレスが関係していることがあり、向精神薬(抗不安薬や抗うつ薬など)や認知行動療法などが有効なことがあります。
まずは心身の負担を減らして、睡眠の確保や食事、適度の運動などを行うことで様子を見ましょう。
当院ではこうした難しい歯痛に対しても、できる限り患者さまのご相談にのり、必要に応じて適切な医療機関(精神医やかかりつけ医など)と連携を図っています。

費用について

通常の問診・診察・検査・治療は、保険診療で受けることができます。
しかし、心身医学的な問診(カウンセリング)や保険適用外の検査や治療は自費診療になります。詳しくは、受付事務または担当医にお尋ねください。

歯の移植・再植

「むし歯や歯が欠けた、歯の根の先の炎症、外傷(ケガ)」などで歯を抜くことになった場合、入れ歯(義歯)、ブリッジ、インプラント以外の治療法として「歯の移植」「歯の再植」があります。

歯の移植(歯牙移植)について

歯牙移植とは、患者さまご自身の歯を移植する治療方法です。
抜かなければいけない歯や抜けてしまった歯のところに、患者さまの親知らずなどを抜いて移植します。
ご自身の歯を移植するため、異物反応が起きる可能性が低く、自然な噛み心地を取り戻せる可能性があります。
しかし、この治療を行うためには下記のような条件をクリアする必要があります。

【歯牙移植の条件】

  • 移植できる歯がある(親知らず・過剰歯・埋伏歯など)
  • 抜かなければいけない歯や抜けてしまった歯と、移植する歯の大きさが合っている
  • 移植する歯が健康である
  • 移植先に十分な骨の厚みや高さがある

歯の再植について

歯の再植は歯を一度抜いて、抜いた歯の根のむし歯菌に感染した部分をきれいに除去して、元の位置へ戻す治療方法です。
通常の根の治療(専門用語では、歯内療法や根管治療と呼びます)で治らない場合や事故や外傷などで、歯が脱落(脱臼)または脱落しかけている場合や、歯ぐきに埋まってしまった(陥入)場合などが適応となります。

【再植の条件】

  • 「歯根膜」が残っている
  • 歯の根の損傷が激しくない

歯の移植・再植のメリット

  • 入れ歯、ブリッジ、インプラントなどの治療が不要もしくは最小限にできる
  • 本来抜歯しなければいけない歯を抜歯せずに残すことが出来る(再植の場合)
  • 異物反応が出ない
  • 入れ歯のような違和感がない
  • 自然な噛み心地
  • 条件が合えば保険診療で治療ができる

歯の移植(歯牙移植)が必要な歯の状態について

歯の移植(歯牙移植)が必要になる原因は大半がむし歯、歯周病です。その他には、ケガ・事故などによる外傷、生まれつき大人の歯の数が少ないことなどがあります。

【抜歯が必要な重度のむし歯】
歯の大部分が溶けてなくなり、歯根までむし歯菌に侵された状態の歯は、多くの場合抜歯が必要となり歯牙移植の対象になります。

【外傷事故】
ケガや事故などによって歯が抜けてしまった場合は、「移植」よりも抜けた歯を元に戻す「再植」という方法が主になります。抜けた歯に「歯根膜」が残っていることが重要なため、状態によっては「再植」ができない場合もあります。

【先天性の歯の欠損】
通常、永久歯は親知らず(専門用語では、智歯と呼びます)を除いて28本あるところ、先天性の欠損により、1~2本少ないことがあります。
先天性の欠損により歯に隙間が大きい場合や、状態の悪い乳歯が残っている場合に「歯の移植」が適応となることがあります。

歯牙移植の治療の流れ

①CTによる歯の根の形態や大きさ、骨の形態の検査
歯の形態や骨の状態が歯牙移植に向いているか調べます。

②抜歯
重度のむし歯や歯周病、歯の破折などにより保存することが難しい歯の抜歯を行います。

③移植する歯の抜歯
②のあと、同日行います。移植する歯は「歯根膜」と一緒に移植します。

④移植
移植歯の抜歯窩への適合を確認し、移植を行います。

⑤歯の固定
歯科用の接着剤やワイヤーを用いて歯の固定およびかみ合わせの調整を行い、骨の回復を待ちます。(数か月間)
術後の経過をみながら神経の治療や被せ物などの治療を行うことがあります。

歯牙移植の保険適用について

歯牙移植に保険が適用されるのは、親知らずを移植歯として用いる場合のみです。抜いたその日に移植することが条件になっているため、その他の条件下では保険適用外になることがあります。保険外治療の場合、条件により費用は異なることがありますので、事前に十分なご相談をしてから行います。

突然歯が抜けてしまった場合のアドバイス

適切な対処法をとることで、抜けた歯を元に戻せる場合があります。
思わぬアクシデントで歯が抜けてしまったときは、以下のような点に気を付けて対応し、早めに歯科医院に行きましょう。

  1. 抜けた歯を洗いすぎない
    抜けた歯が汚れていても、洗いすぎないようにしましょう。再植する際に大切な「歯根膜」が破壊されてしまいます。水道水で汚れを落とす場合は軽く(長くても数秒)洗います。可能であれば水道水ではなく、生理食塩水や歯牙保存液、牛乳などで洗い流すようにしましょう。
  2. ティッシュに包まない
    抜けた歯を汚さないようにティッシュや布で包みたくなりますが、逆効果です。
    抜けた歯の大切な組織「歯根膜」が乾燥してしまい、再植できなくなります。
  3. 乾燥を防ぐ方法で持って行く
    ご自身のお口の中に、抜けた歯を入れて保管するのがベストです。その場合には飲み込まないように、十分に注意しましょう。(特に若年者や高齢の方の場合)
    お口の中に入れて、歯科医院に行くことが困難な場合は、生理食塩水や牛乳に浸けて持参してください。

【なぜ牛乳がいいの?】
牛乳は比較的ヒトの体液に近い浸透圧のため、歯の保存液として代用でき、容易に手に入れることもできます。衛生的に保存するためにも、使用する際は未開封状態のものを使いましょう。

インプラント治療

インプラント治療とは

インプラント治療歯がない部位の顎の骨にインプラント(人工歯根)を埋め込み、その上に被せ物を固定する治療方法です。
インプラント治療は、1本の歯がなくなった場合から、多数の歯がなくなった場合まで幅広く対応できます。さらに、顎の骨とインプラントは強固に結合するので、入れ歯やブリッジに比べてしっかりと強く噛めることが特徴です。
このようなことから、インプラントは乳歯、永久歯に続く、「第三の歯」と呼ばれています。

インプラントの構造

インプラントは「人工の歯」「アバットメント」「フィクスチャー」の大きく3つの構造に分けられます。

インプラント概要①フィクスチャー
顎の骨に埋め込む、人工歯根の部分です。
当院では、強度と生体親和性が高く、骨との結合がよい「純チタン製」のものを使用しています。

②アバットメント
インプラントと人工歯(被せ物)を連結するための部分です。

③人工歯(被せ物)
被せ物になる部分。患者さまの希望に合わせて「セラミック」「金属」「ハイブリットセラミックス」等、さまざまな種類の被せ物を作ることができます。
どの材質を選択するかはそれぞれの特性や患者様の口腔内の状態を加味してご相談し、計画を立てます。

インプラントとその他の治療について

インプラント ブリッジ 部分入れ歯 総入れ歯 歯の移植
対応方法 歯の根の代わりになるチタンの棒を骨に埋め込み、その上に被物をします 失った歯の両隣の歯を削り、冠を橋のように渡して失った歯を補います 失った歯の周囲の歯に金属の留め金をつけた部分入れ歯を装着します 上、下や両顎全ての歯を失った場合に装着する義歯です 親知らずなど、ご自身の歯を移植します
対応本数 1本からすべての歯を失った場合 数本失った場合 数本失った場合 全部の歯を失った場合 1本失った場合
治療期間 5か月~1年程度(顎の状態による) 2週間~2か月前後で装着(周囲の歯の状態による) 2か月前後
メリット ・違和感が少なく、自分の歯のように噛むことができる。
・他の歯を削らない
・見た目がきれい
固定式のため、違和感が少ない ・ブリッジでは対応できないような大きな欠損に対応できる
・比較的安価で導入できる
・自身の歯なので異物反応がない
・他の歯を削らない
・自然な噛み心地
・条件が合えば保険適用になる
デメリット ・手術が必要
・全身疾患の状態によっては治療ができない
・保健適応外になる
・両隣の歯を削る必要がある
・固定式のため、不衛生になることがある
・違和感がでることがある
・しゃべりづらくなることがある
・金属が見えてしまうことがある
・しゃべりづらくなることがある ・外科手術が必要
・適応できる条件がある

インプラント治療の流れ

  1. 問診
    治療計画を立て、お口全体の問題を検査し、診断します。インプラント治療を受けたい理由や要望などをお伺いします。全身疾患(糖尿病、高血圧など)や生活習慣(喫煙など)についても十分な問診を行います。
  2. 検査
    歯を失った原因の検査、顎の骨の状態、歯ぐき(歯肉)の厚みなどの状態を調べます。レントゲン・CT撮影で骨量、骨質、骨形態などを精査します。また、口腔内写真、模型を作製してかみ合わせや埋入位置を検討します。
    最終的な治療計画、費用を提示します。患者さまにしっかりと納得いただいた上でインプラント治療に入ります。
  3. 治療
    インプラント手術の前にむし歯や歯周病の治療をします。また、骨の形態や量が不足している場合は、インプラントの埋入手術前に骨の再生療法や骨造成(骨を増やす治療)を行う場合があります。
  4. インプラントの埋入手術
    健康状態を調べて手術を受けられるかどうかを確認した上で行います。
    むし歯の治療などの際に用いるのと同じ局所麻酔を使用し、歯を失った部分にインプラントを埋め込む手術を行います。手術時間は埋め込む本数や術式によりますが、1本の場合で約1時間ほどです。
  5. インプラントが骨となじむのを待つ
    手術翌日には消毒のため、約1週間後には抜糸のために来院していただきます。術後数日間は、抗生物質や消炎鎮痛薬(痛みと炎症を抑える薬)を服用していただきます。インプラントが骨となじむまでの期間は、下顎の場合でおよそ3か月、上顎の場合で6か月です。
  6. 二次手術
    二次手術と呼ばれる手術を行い、歯茎の下に埋まっていたインプラントの蓋を取り換え、歯茎の上に蓋を出します。二次手術は局所麻酔下に行い、約15分から30分程度で終わります。
  7. 型取り・被せ物の完成
    二次手術のあと、歯肉が治癒するのを待ちます。通常、数週間で歯肉がきれいに治癒します。歯肉の状態を確認して、被せ物の型取りを行います。その後、完成した被せ物をインプラントに装着します。
  8. メンテナンス
    お口の健康維持と長期的なインプラント使用のために、歯科衛生士による口腔清掃指導と口腔清掃、歯科医師による数か月ごとの定期的な診察を受けていただきます。

治療後のメンテナンス

すべての患者さまにとって「口腔ケア」は大切ですが、特にインプラントを埋入された場合、快適に長く使い続けていただくために、定期検診と患者さまご自身による毎日のプラークコントロールが必須となります。

費用について

1本40万円~。条件や手術方法により異なります。事前に治療方法について良く相談した上で治療を開始します。

口腔がん検診

口腔がんの発生率は、身体に発症する「肺がん」「胃がん」などに比べると低いですが、日本では増加傾向にあるがんの一つです。
口腔がんは口の中にできる腫瘍で、早期がんの生存率は高く予後は良好ですが、進行してから治療すると、食事や会話の不具合が残るなど、口腔機能低下のリスクが高くなります。
そのため、早期発見・早期治療が重要です。
当院では「口腔がん検診」を実施しています。初期症状があまりないといわれる「口腔がん」の早期発見のために、受診をおすすめしています。

口腔がんの種類

口腔は、口唇・頬粘膜・歯槽・硬口蓋・口底・舌先2/3・軟口蓋・顎骨・だ液腺から構成されています。(舌の根元1/3は舌根と呼ばれ中咽頭に属します)
口腔がんは口の中のさまざまなところで発生するがんで、発生した場所によって名称が異なります。

舌がん
舌に発生するがんです。口腔がんの中で約60%を占め、日本人に一番多い口腔がんです。

歯肉がん
歯ぐき(歯肉)に発生するがんです。

硬口蓋がん(こうこうがいがん)
口腔の天井に発生するがんです。

口底がん
口腔の底(舌の下)に発生するがんで、「正中型(前歯の裏側付近にできる)」と「側方型(奥歯の内側付近にできる)」があり、「正中型」の方が多く見られます。

頬粘膜がん(きょうねんまくがん)
頬の内側、口腔粘膜に発生するがんです。

口唇がん
口唇粘膜と皮膚の境目にある皮膚や粘膜部分に発生するがんです。

口腔がん検診の流れ

当院では「口腔がん検診」を行っています。

  1. 問診票の記入
    口腔がんになる要素がどのくらいあるのか、生活習慣などについてご記入いただきます。
  2. 視診・触診
    視診:お口の中に異常がないかを確認します(必要時、レントゲン撮影を行います)
    触診:しこりや盛り上がっているところがないかを触診にて確認します
  3. 検診・写真撮影
    お口の中の状態を記録として残すことで、長期的な経過観察や小さな変化を見逃さないようにできます。顎の骨の中に異常がないか、必要に応じてレントゲンやCTで検査をします。
  4. 結果
    検診の結果をもとに、必要な処置を行います。
    より精密な検査が必要な場合、追加での処置(細菌検査、病理検査など)や適切な医療機関へのご紹介を行います。

口腔がんのセルフチェック

口腔がんは、身体の他のがんとは違いご自身で発見することができるがんです。
セルフチェックを習慣にすることで、予防につながります。
実際にお口の中を確認して、気になる症状があれば早めに歯科医院にご相談ください。
さらに、定期的に「口腔がん検診」を受けるなど、口腔がんの予防に努めましょう。

  • 歯ぐき(歯肉)や粘膜に、なかなか治らない「腫れ」や「しこり」がある
  • 粘膜が「赤く」なったり「白く」なったりしているところがある
  • 治らない口内炎がある
  • 間違って噛んだところの傷が治りにくい
  • 入れ歯やむし歯のとがった部分でよく粘膜が傷つく
  • 合わない入れ歯を無理して使っていて違和感がある
  • 食べ物が飲み込みにくくなった
  • 口が開けにくくなった
  • 舌がうまく動かなくなった
  • 舌や唇にしびれ感がある
  • 歯が浮くような感じがする
  • 喫煙の習慣がある
  • 飲酒の習慣がある
  • 歯みがき・入れ歯洗浄を忘れがち

一つでも当てはまる項目があれば「口腔がん検診」をおすすめします。

顎関節症

顎関節症の症状
「口を開けようとするとアゴが痛い」
「大きく口が開かない」
「アゴを動かすときに音がする」顎関節症

顎関節症は耳の少し前にあるアゴの関節の周囲やこめかみなどに、食事で大きな口を開く時や、押すと痛みを感じます。また、口が以前のように開かないため、食べ物を小さくする必要や、口を開け閉めする時に耳の前でカクカクとか、ゴリゴリなどの音がすることがあります。
上記の症状の他に「頭痛、首や肩のこり、耳の痛みや耳の詰まった感じなどの症状」また「目の疲れ、耳鳴り、舌の痛み、味覚の異常、口の乾燥感」などを訴える方がいます。
しかし、これらの症状はその他の病気で起こることがありますので、顎関節症との関係は慎重に診察する必要があります。

顎関節症の原因

顎関節症は複数の要因が重なり合って起こります。
顎関節症の原因は、以前は「かみ合わせの異常が原因」と考えられていた時期がありました。
しかし、現在は、多因子性とされています。例えば、「歯ぎしりやくいしばり、うつ伏せで寝る、頬杖をつく、顎に負担のかかるスポーツや楽器」また「片側だけでかむ癖、猫背の姿勢、顎の外傷、かみ合わせの不具合、ストレス」などの要因が積み木のように重なって、患者さまの顎関節や筋肉が耐久限界を超えてしまったときに発症すると考えられています。

顎関節症の診察と検査

顎関節症の診察は、まず問診から始めます。
問診では、発症から経過や、これまでに受けた治療の反応、家庭や仕事での生活状況、その他の医科の病気や服用薬などを詳しくお聴きます。また、睡眠、疲労、ストレスなどの状態も把握します。
次に痛みはどんな時に出るか、どの位続くか、鈍痛や鋭痛か、口が開かなくなる前に顎の音はあったかなどをお尋ねします。
診察は顎関節や咀嚼筋の触診、口の開け閉めの状態、口腔内(歯、咬合、舌、頬等)の状態などについて行います。この時に舌や頬に歯の痕が強くついている方は、無意識に上下の歯を接触させている癖がある場合があります。これは、歯列接触癖(TCH;Tooth Contacting Habit)と呼ばれており、顎関節症の原因や長期化と関係していることがあります。
そして、顎関節の骨の異常を調べるレントゲン撮影、さらに患者さまによっては関節円板の異常を調べるMRI検査を行なう場合もあります。また、必要に応じて歯ぎしり検査(ブラキシチュッカー)や心理テストを行うこともあります。顎関節症の診察と検査

診断の方法

顎の周囲の痛みや口が開きづらくなる病気は、顎関節症の他にもたくさんあります。まず、診察と検査から、そういった他の病気ではないか、ということを検討します。
そして他の病気ではない場合に顎関節症と診断します。症状の類似する病気には重篤なものもあるため、鑑別診断は重要です。
また、顎関節症の中心的な症状である痛みは自覚症状であるため、他の病気やケガの時と同様に、その程度を正確に測定することができません。そして、痛みは不安感や憂うつ感などの気分と関係しています。そうしたことから、顎関節症は身体面だけでなく、心理面や生活面の問題も一緒に評価して診断する必要があります。

顎関節症の治療

顎関節症の治療は、大別すると外科的な治療と保存的な治療がありますが、現在は、そのほとんどが保存的な治療で改善できます。また、患者さま自身が行うセルフケアと医療者が行うプロフェショナルケアがあり、この両方が大切です。
そして、治療は、原因を見つけてそれを除去する方法と、状態(痛みや口が開かないなど)を改善させる方法を行います。
なお、かみ合わせの調整(咬合調整)や歯を移動させるなどの後戻りのできない治療は、できる限り避けることも大切です。そして、症状が長期化している場合や日常生活の支障が大きい方は、専門医や大学病院での治療が必要になることもあります。当院では顎関節症の専門医が対応しています。

原因を見つけて、できるだけ取り除く
当院では、問診票と顎関節症調査票、また、実際の問診で、患者さま一人ひとりの原因を探す診療から開始します。これによって、原因(寄与因子と呼ぶことがあります)が見つかる場合があります。また、症状が改善する因子と悪化する因子を探すこともできます。そして、改善因子は強化し、一方、悪化因子は減らすように指導します。

セルフケアをしましょう

顎関節症の原因は、生活習慣の中にある場合が多いとされています。従って、生活習慣の見直し改善すること、つまりセルフケア(自己管理)が大切です。具体的には、以下があります。

  • 睡眠不足・不眠 → 時間の確保や睡眠環境を整える
  • 長時間のパソコンの使用 → 使用時間を短くする、休憩をとる
  • 日中、無意識に上下の歯を接触させている癖 → 癖を直す練習

上下の歯の接触癖の除去法

  1. まず、両手を両頬に軽く置いて、そっと上下の歯を接触させてみましょう。そのときに、頬の筋肉が緊張するのを感じてください。この筋肉の緊張が長くなると、疲労と痛みの原因になります。
  2. 日中、比較的長くいる場所や職場、リビング等に「歯を離す」と書いたシールを貼りつける(10枚以上)
  3. シールが目に入ったら「歯を離して、深く長めに息を吐く」そして「主に上半身のリラックス(肩の上げ下げ・首を軽く回す等)」をします。
  4. これを毎日続けていると、無意識に歯を離しておくことができるようになり、心身のリラクセーションに繋がります。

開口訓練(運動療法)―指導を受けて行ってください―

主に、顎を動かす訓練(運動療法)を指導します。痛みがあると、動かさないようにしたり「動かさない方がいいかな」と思うことがあるでしょう。
しかし、顎関節症は、動かさないことが悪循環になっている場合が多いのです。運動療法は指導を受けて行ってください。

開口訓練法

①準備体操:痛みのでない程度に口を開けて、口を小刻みに10回程度開け閉めしてください。そのときにはできるだけ上下の歯は接触させないようにします。
②ストレッチ:図のように、少し痛みをがまんして口を開け、下の前歯に指を2本かけ、下方向にひっぱります。30秒ほどその状態をキープ、休みをはさみながら5回程度行います。
③整理体操:①の準備体操と同じ方法で行います。

  • ①~③を1日に4~5回、毎食後・入浴時・就寝前などに行うようにしましょう。
  • 痛みが強い場合は、ひっぱる強さや時間、1日に行う訓練の回数を減らしましょう。
  • 1週間後に指を入れて開口量を確認してください。
  • 効果の出ない場合は、担当医にご相談ください。

スプリント療法(マウスピース)
夜間の歯ぎしり・くいしばり等に対して、マウスピース(スプリントとも呼びます)を用いる治療を行います。上あるは下の歯を、プラスティック製のマウスピースで覆うことで、顎関節や筋肉への負担を軽くします。
なお、スプリントは使用を開始したら定期的に歯科医師の診察と調整を受けてください。

痛み止めの投与
抗炎症鎮痛薬を処方します。通常は長くても2週間程度ですが、痛みが強い時だけ用いることも可能です。

心理的な治療
顎関節症は、生物的(顎関節や咀嚼筋)、心理的(不安感や憂うつ感など)、社会的(家庭や仕事など)な要因が、発病や長期化に影響していると考えられています。従って、顎関節や咀嚼筋にのみ焦点を当てた治療では、改善しない場合があります。歯科医師による、患者さまの心理面や社会面への対応で改善が難しい場合は、医科(精神科、かかりつけ医など)との連携が必要な場合もあります。

費用について

通常の問診・診察・検査・治療は、保険診療で受けることができます。しかし、心身医学的な問診(カウンセリング)や保険適用外の検査や治療は自費診療になります。
詳しくは、受付事務または担当医にお尋ねください。

ご病気をお持ちの方の歯科治療

ご病気や先天性疾患、障がいなどにより歯科治療を受けることに不安がある方へ。

当院では、全身的なご病気がある方の歯科治療を行っております。必要に応じてかかりつけの医科の主治医の先生と連携をとって処置を行います。
主治医の先生との密な連携により、歯科治療に用いる局所麻酔薬の変更や、抗生剤、鎮痛薬の選択、治療中の血圧、脈拍、血中酸素飽和度の測定などによる循環動態の把握、術前の抗生物質の投与などを行うこともあります。

このような方法により様々なご病気がある方に対しても安全な歯科治療を行うことが出来ると考えております。また、より専門的な医療機関での歯科治療が適切と判断した場合は、大学病院や総合病院などをご紹介致します。患者さまの安全、健康を第一に考え、治療を行います。

当院には、大学病院口腔外科に勤務している歯科医師が所属しておりますので安心してご相談ください。

疾患例:がん、骨粗しょう症、関節リウマチ、喘息、糖尿病、狭心症、心筋梗塞、脳梗塞など

子どものむし歯(小児歯科)

子どもの歯の色、気になっていませんか?

歯の色の変化は、飲食物由来の着色や、初期のむし歯、進行期のむし歯、外傷による神経の炎症、もともと石灰化が弱く歯の一部が黄色い・・・など様々なことが考えられます。

着色であれば歯のクリーニングで除去できる可能性があり、初期のむし歯であれば再石灰化を促すことで治療が不必要なこともあります。進行期のむし歯では治療が必要になります。

子どものむし歯の治療や予防は、保護者の方の協力が必要です。当院では、強い痛みなどに対する緊急の処置を有する場合を除いて、基本的にはまず初めにお子様の状態を保護者の方がよく理解できるように説明し、納得していただいてから治療を開始します。

子ども一人ひとり、むし歯のなりやすさは異なります。そのため一人ひとりに合った治療や計画を立てています。また、将来、子どもたちが一人で歯や口の健康を保つことが出来るように予防に力を入れ、応援しています。

しびれ(神経麻痺、知覚異常、知覚低下)

親知らずの抜歯やお口の手術をしたあとのしびれについて

親知らずの抜歯について疑問や不安がある方へ

歯科診療における抜歯や嚢胞摘出、良性腫瘍、悪性腫瘍、の手術や根管治療などにおいて、顎骨内の神経や顎骨外の周辺の神経に障害が起きることがまれにあります。
その症状は軽度の知覚鈍麻(触れても感覚が鈍いなど)から強い知覚異常(何もしなくてもビリビリして痛むなど)まで多岐に渡るため、知覚異常が残存しても日常生活において支障を及ぼさない場合もある一方で、著しく生活の質が落ちることがあります。
抜歯や手術などの際には、術前に起きうる可能性について説明を受けることがほとんどですが、実際にその状態を経験したことがないため、どのような症状か具体的にイメージしにくいことが多いと思います。

神経障害が起きた場合、数週間から数ヵ月かけて改善することもあれば、残念ながら症状の改善が見込めない場合もあります。しかし、その間は症状の経過を漫然と見つづけるだけでなく、薬物療法やレーザー療法、場合によっては大学病院などの高次医療機関で、より専門的な検査や治療を行うことが、症状の改善につながることもあります。

当院では、親知らずの抜歯などの術前の説明を受け、神経障害について疑問を持たれた方や、手術や治療後に神経障害を発症した方の治療を行っております。お悩みの方はご相談下さい。

スポーツマウスガード

スポーツ中の打撲、転倒などの外傷による顎骨骨折や歯、口唇、舌、頬粘膜などの損傷を予防します。また、適切に作製・調整を行ったスポーツマウスガードの着用により、スポーツパフォーマンスの向上が期待できます。
保険適応外です。(約2万円)

セカンドオピニオン

本当に歯を抜かないといけない、神経をとらないといけないの?

当院に通院中の患者さまへ
このような治療やご自身の歯に対する悩みをお持ちの方もいらっしゃるかと思います。
当院に通院中の患者さまで、治療に関する疑問やその他の治療法などについて知りたいとお考えの方は、大学病院などの高次医療機関にご紹介することができます。
歯科治療は削る、抜くなどの外科的な処置が多いことが特徴です。当院では患者さまが治療方針や治療内容に不安を感じず、納得・安心して治療を受けることが出来る環境を作っていきたいと考えております。お気軽にご相談ください。

他院に通院中の患者さまへ
当院には大学病院の専門科(むし歯科、歯周病、口腔外科、矯正科、補綴科など)での勤務経験が豊富な歯科医師が多数在籍しております。
現在通院中の医院での診断や治療方針に関する疑問などがございましたらご相談ください。

歯科治療の方法や用いる材料などは多岐に渡り、それぞれに利点・欠点があります。また、患者さま一人ひとりの口腔内の状況や価値観によって、最適な治療法は異なります。
患者さまがご自身の口腔内の現状や問題点を理解し、その状態に対してどのような治療法があるのか、また治療を行わなかった場合にどのような不利益が生じる可能性があるのか、知識を得たうえで患者さまが最終的な治療法の選択を行うこと(インフォームドチョイス)が重要です。

当院ではセカンドオピニオン、インフォームドチョイスを尊重しています。

医療的ケア児の訪問診療

近年、医療的ケアを必要とする小児数は増加しており、国や県、地域を挙げて急速に医療的ケア児の在宅医療が普及しています。しかし、医科に比較して歯科の訪問診療に関する連携は遅れをとっています。
一人ひとり、全身の状態や取り巻く環境が異なることから、ご家族や本人のニーズに必ずしも応えられるとは限りません。また、何よりも安全が第一であり、積極的な治療や口腔清掃を在宅では行えないかもしれません。その場合は、後方支援病院との連携を密に行い、解決策を模索します。
医療的ケア児のお子さまやご家族に寄り添って、少しでもお力になることができるよう、
努力していく次第です。お悩みのことがありましたらご相談下さい。

歯科治療が苦手な方、嘔吐反射が強い方

当院では歯科治療が苦手な方にも安心して治療が受けられるよう、様々な工夫を行っております。(表面麻酔を用いて麻酔の痛みを最小限にする、小児歯科用の切削器具を用いて治療時の痛みを最小限にする、型取り時になるべく小さいトレーを用いる、型取り剤を硬めにして時間を短くする、など)
また、患者さまが希望される場合、笑気麻酔や、治療前の前投薬(飲み薬、治療日の一回のみ、保険適応)などを併用して治療を行っております。
十分な説明を行い、患者さまの希望なしに治療を行うことはありません。ひとまず相談だけ、という方もお受けしていますので安心してご相談ください。

歯列矯正

歯列矯正の目的
歯列矯正は、悪い歯ならびを改善することで、口元や顔の見かけだけでなく、発音や咀嚼機能の改善、むし歯や歯周病の予防効果などが期待されます。

インビザライン
通常のワイヤーやブラケットを用いた矯正治療のほかに、審美性・装着感・口腔衛生面等で優れているインビザラインという新しい治療法を導入しています。
この方法は、従来の、歯にブラケットという装置をほとんど付けず、透明のマウスピースを使用することで歯を移動させます。
しかし、全員がこの方法に向いていると言えませんので、十分診査を行ってから開始しています。
受付スタッフまたは担当医にご相談下さい。

舌側矯正(裏側矯正)
一般的な矯正治療では、歯の前面にブラケットを装着し、ワイヤーを通すことがあります。舌側矯正は、歯の裏側にこれらを装着して矯正治療を行う方法であり、ワイヤーやブラケットが目立ちにくいという利点があります。

早期矯正治療(こどもの矯正治療)
矯正治療は中学生以降で、とお考えの方もいると思います。
しかし、4~5歳頃に異常が見つかり早期に治療を開始することで、将来大がかりな矯正治療を受けなくてよい場合があります。
また、8歳前後に上下の前歯が乳歯から永久歯に交換した時期に開始することが適当な場合もあります。
当院では、4~12歳頃に相談を受けて、必要があれば早期矯正治療を行っています。

費用について

相談料(カウンセリング):2,000円

  • 検査料:3万円
  • 部分的な矯正治療の場合:15万円
  • I期治療(乳歯列期、混合歯列期の矯正治療):30万円
  • II期治療(I期治療後に抜歯などをして矯正治療を行う場合):40万円
  • おとなの矯正治療:70万円
  • インビザラインによる全顎的な矯正治療:85万円
  • 舌側矯正:90万円
  • 毎月の調整料:4,000円(税別)
  • メンテナンス料:2,000円
  • リテーナーの紛失や破損(1つ):20,000円

周術期口腔ケア【周術期口腔機能管理】

がん、心臓血管、脳神経、整形外科などの手術をご予定の方・化学療法や放射線療法をご予定の方
医療機関の関係者さまへ

周術期口腔機能管理は保険適応です。当院では、患者さまのお口のトラブル(口内炎や口腔粘膜炎、口腔乾燥など)や誤嚥性肺炎などの予防のために周術期口腔機能管理を行っております。

周術期とは、術前・術中・術後の時期を差します。手術によって身体の抵抗力が落ちたときに、口腔細菌が原因で肺炎や感染症などを発症することがあります。
治療前から十分な口腔衛生状態に整え、術後も厳重な管理を行います。また、抗がん剤治療による口腔粘膜炎や口内炎などの治療による副作用や痛みが少しでもやわらぐよう、ご協力したいと考えております。

睡眠時無呼吸症候群

CPAPを使っていると寝づらい…

耳鼻咽喉科や呼吸器内科、また睡眠外来などで、「睡眠時無呼吸症候群」と診断され、口腔内装置が向いていると判断された方には、口腔内装置(オーラルアプライアンス)を作製しています。(保険適応)
「いびき、睡眠中の呼吸の停止、日中の眠気など」の症状がある方は、ご相談下さい。

大人のむし歯・歯周病

むし歯と歯周病は、口腔細菌による感染症です。感染症は、各人の“遺伝的な素因”と“生活環境的な要因”が合わさって起こります。従って、歯磨きや食生活等に十分気配りをしていても虫歯や歯周病になりやすい方と、逆に、無頓着なのに病気に罹りにくい方がいます。“遺伝的な素因”は変えることが難しいですが、“生活環境的な要因”は変えることが可能です。すなわち、自分自身の口内状態をよく理解し、口腔衛生の方法や食生活等を変えることがむし歯と歯周病の予防や進行を抑えることに繋がります。

  1. むし歯の治療(1)軽度(表層のエナメル質の虫歯)
    【治療例】出来る限り歯を削らず、歯磨き指導とフッ素の使用等で進行を止める方針をとります。また、表層の虫歯を削り取って詰め物(レジン等)を行います。(2)中程度(エナメル質の下の象牙質のむし歯)
    【治療例】象牙質のむし歯を削って詰め物(レジン・メタルインレー・セラミックインレー・メタルクラウン・セラミッククラウン等)を行います。(3)重度(歯の神経に達するむし歯)
    【治療例】感染した神経を取り除いて、詰め物をして、その上にかぶせ物(レジン・メタルインレー・セラミックインレー・メタルクラウン・セラミッククラウン等)をします。
  2. 歯周病の治療歯茎の炎症には、“歯肉炎”と“歯周炎”があります。
    (1) 歯肉炎:歯肉の炎症で軽症の状態です。
    【治療例】歯垢の除去と歯磨き指導を行うことで改善が見込まれます。(2) 歯周炎:歯肉の炎症と歯の根を取り巻いている骨の炎症で、より進行した状態です。
    【治療例】歯垢・歯石の除去+薬物(抗菌薬)による除菌+歯磨き指導をします。また、より進行した場合は、歯周外科治療や再生療法を行います。

どちらも、セルフケア(患者さん自身が行うもの)とプロフェッショナルケア(歯科医師+歯科衛生士が行うもの)の両方が重要です。

訪問診療

要介護者の方、ご病気やお身体が不自由なために歯科医院に通院することが困難な方に対して、ご自宅や施設で歯科診療を行うことができます。
むし歯から歯周病、入れ歯の不具合や新しい入れ歯の作製、むせや飲み込みの低下に対する訓練など、歯科医院で行う診療と同様の治療や予防処置を受けることが出来ます。

むし歯や歯周病は口腔細菌による感染症です。歯の痛みや歯の喪失による咀嚼機能の低下は食欲の低下を招きます。これらの進行を防ぎ、口腔内を清潔に保つことは、咀嚼機能の維持だけでなく、飲み込みの障害(摂食嚥下障害)や、誤嚥性肺炎のリスクを軽減させます。
お口の健康を保つことで、『生きる力』を支援していきたいと考えております。
お気軽にご相談ください。